運動少女と騎馬戦
「──ごめんなさい、少しムキになったわ」
訓練が終わって帰り際、急に伶さんが謝ってきた。と言ってもなんで謝ってきたのか見当がつかなかったけれど。
「でも私は手加減しないから」
「え、あ、はい、知ってます」
「……それじゃあ、また」
「うん、バイバイ、伶さん?」
なんだかよくわからないままわたしは帰ることにした。
「なんか伶さん変な感じだったね。キンはどう思う?」
『うーん、あんまりワイはなんも思わんかったけどなぁ。そんな事よりひかり!今日は負けっぱなしやったで!新しい力を得たのはええ事やけどそればっかり使うとすぐに対策されてまうからな。また暫くは特訓やで!』
「うぇー」
ひかりの後ろ姿を見送り、自身もまた帰路につこうとした時、伶の腕時計から声が聞こえてきた。
『伶様、私の見間違えでなければ今回の学校行事、参加人数が3〜4人になっていた様に見えたのですが』
「……」
『もしかして伶様、妬いてます?』
「何のことだかわからないわ。ただひかりの友人まで入れると参加人数を超過してしまうだけよ」
『……そうですか』
「何笑ってるのよ」
『いえいえ、そんな事はないですよ?』
「……もう、私たちも帰りましょう」
『了解ですわ。それにしてもひかり様、リミットが上がってかなり強くなられてますわ』
「ええ。この調子ならこの街を守ることができそうね」
『とはいえ油断は禁物ですわ、しっかりと訓練をしていきましょう』
「わかっているわ」
こうして2人は魔法少女の特訓と騎馬戦の練習を進めていた。
──そして体育祭が始まった。




