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魔法少女 LIMIT FORCE  作者: 竹炭
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運動少女と騎馬戦

「──騎馬戦?」

わたしが突然の言葉にオウム返しでつぶやいた言葉に、フミがうむ、と頷く。

「そう、騎馬戦だ。今度行われる体育祭の特別種目で行われる」

「それにウチとフミとひかりで出たいなって話をしてたの!」

ユウが楽しそうに言う。


結局、2人はしっかりと記憶を失ってくれていた。これ以上2人を危険な目に合わせることもないと思うと安心する。

最近は小規模のシャドウの出現しかないのもあり、油断はできないけど少し落ち着いている。


「わたしはいいけど、騎馬戦が特別種目なの?」

「そうだ、これは体育祭の中では直接私達のチームに点数が貰えるような種目じゃない」

「代わりにもっといいものが貰えるのよ!それがこれ!食堂利用の無料券1ヶ月分!」

「無料券!」

わたしは思わず声を上げた。学園の食堂はとても広い、なにしろ小中高一貫を売りにしているから多数の生徒の要望に対応するために食堂の料理のバリエーションはとてつもない事になっているのだ。もちろん味は申し分ない。

「しかもだ、ひかり。ただの無料券ではない。食堂利用の無料券なんだ。つまり、」

「つまり?」

「昼ご飯ひとつだけ終わりではなくしっかりデザートまで頼める」

「すごーい!」

「そう、これはとんでもないチャンスなの!参加する!?ひかり!?」

「する!」

「わーい!」

2つ返事で了承する。既にわたしの頭は食堂のご飯でいっぱいだったが、そこにフミが待ったをかける。

「ただし、この権利を得るためには同学年の参加者を全て蹴落とさないといけない。そのために越えなければならない壁がある」

「任してよ!一体どんな壁が」




「えぇ、私も生徒会代表として参加するわ」

『伶様、1本先取ですわ』

「──とんでもない壁だぁ」

「?」

首元の剣を前に両手を上げて降参する。

そう、1番の壁はすぐ近くに、生徒会の1人、一条伶であった。


組み手中に今日のやりとりを話す。あわよくば伶さんが隙でも見せてくれないかな?

「なるほど、確かに食堂の料理は美味しいわね。私もたまに利用する事があるわ」

左の速さを重視した拳の連打を伶さんはスルスルと避ける。

「ってことはやっぱり伶さんも無料券狙いな……っかんじ!?」

横なぎの剣を避け、反撃をしようと思った所に追撃の蹴りが飛んでくる。空いている右手で無理やり受け止めた。最近の伶さんは剣だけじゃなく体術も使ってくる。わたしももう少し戦いのバリエーションを増やさないと。

「そうね、そこまで興味はないのだけれど、やるからには勝つわ。それでなんだけど──」

「そんな気はしてたよ!だからわたしもフミとユウとで参加して伶さんにか──」

「…………」

「わっ!」

伶さんは一瞬にして剣への力の配分を変え、剣をレイピアに変化させ突きを繰り出してくる。急に詰めてきた。よくわからないけど普段よりも少し荒い動きに感じる。これが伶さんの隙かもしれない。だったらこっちも一気に仕掛けなきゃ!

「とっとっとっ……とりゃあ!」

「っ!」

避けながらわたしも右のガントレットに力を込める。するとガントレットに輪が表れる。力がガントレットに溜まった証拠だ。

それをレイピアに思いっきりぶつける!

「──っえぇ!?」

「……!」

予想通りわたしの拳はレイピアごと伶さんを弾いたが、吹き飛ばされる寸前、伶さんはすぐにレイピアを長い剣に変え、さらに飛ばされた衝撃を利用し1回転し、わたしのガントレットを斬りつけにきた。反撃を予想していないわたしと先ほどより力の配分が強くなっている剣ではもちろんわたしの拳が弾かれる。

そして伶さんは弾かれた勢いのまま後方に飛ばされる。わたしは弾かれた拳のせいで体勢が伸びきっている。

予想外の事に驚いて硬直した体に檄を入れて急いで体勢を戻した時には。

「あ──」

「私の勝ちね」

伶さんは既にわたしの前で剣を構えていた。

「……はーい」

また負けてしまった。

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