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魔法少女 LIMIT FORCE  作者: 竹炭
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魔法少女とゴーレム

パチン、パチンと静かな部屋に音が鳴る。時刻は夕方、ここは生徒会室。そこには資料をホチキスで留めながら話し合っている2人がいた。

「悪いわね、手伝って貰っちゃって」

「全然いいよ!魔法少女をしながら生徒会の仕事もだなんてどう考えても大変だもん。わたしが手伝える事は何でも言ってよ!」

「ふふ、ありがとう」

他愛のない会話をしながらパチパチと資料を留めていく。そんな2人の前で唸っている2体のぬいぐるみの姿があった。

「これが本当なら気を引き締めて行かなあかんな」

「ええ、私達もできる限りのサポートを……」

2人が唸っているのには理由があった。それはウォルフの事だ。ウォルフが魔法界に運ばれる瞬間の最後の言葉。


『──俺の雇い主の名前は、Dr.MADだ!』


その言葉を聞いてからキンとコンは険しい顔をする事が多くなっていた。

「キン、コンちゃん。そのまっどって人?はそんなに危ないの?」

「ああ、かなりの危険人物や。魔法界から逃亡したとは聞いていたんやけど、まさかこんな所にいるとは……」

「シャドウの発生はどの世界でも時々あるものですの。ただ、大量発生したり誰かの指示を聞いたりというのは自然には起きない異常事態と思っていましたが……MADが絡んでるとなると得心がいきますわ」

「そんで、本当に奴がいるとなるとここから先もっと敵は強くなるってことや……ワイらで本当に勝てるのかも……」

「キン……」

「…………」

意気消沈するキンにどう声をかけようが悩んでいるひかり。

「なら私達はもっと強くなればいいってことね?簡単なことね」

「!」

「伶……!」

当然のように言う伶をひかりとキンは見る。

「確かに、伶さんのいう通りだよ!そうすればキンの心配もなくなるね!」

ひかりもそれに賛同する。

「……せやな!MADがナンボなもんじゃい!ワイとひかりの方が100倍強いわ!」

ひかりとキンは抱き合って決意を固める。

2人で盛り上がっているのを伶とコンは見ていた。

「あの2人、やっぱり騒がしいですわね」

「それがあの2人のいいところよ、貴方もそう思うでしょう?」


「そんじゃあ今日から特訓時間2倍、いや3倍や!」

「えぇ!?それはちょっと……」


「はい。そうですわね」

やかましい2人を目を細めながらコンは見ていた。



「うわー、すごい雨」

「ごめんなさいね、まさか雨になるとは思ってなくて。これだったら先に帰ってもらった方が……」

「いやいや、伶さん1人にする訳にはいけないよ!」

雑用が終わり、学校を出た2人は突然の雨に打たれ、玄関前で雨が止むのを待っていた。

「それにしても止む気配ないね、走っちゃう?」

『それには及ばないで、もうすぐ着くはずや』

「着く?」

「……!あれは……」

伶は正面を睨む。遠くから誰か歩いてきていた。


「ひかり、伶。迎えにきましたよ。傘をどうぞ」

「わーい!ありがとう、ゴーくん!」

「……礼は言わないわ」

茶髪の青年はニコリと笑い礼儀正しく2人に傘を渡す。

彼は少し前にキンとコンが魔法界から要請してきたゴーレム(ひかりはゴーくんと呼んでいる)。最初こそ怪しい行動が目立っていたが今ではゴーレムはうまくこの世界に溶け込んでいた。いつのまにかキンが連絡していたらしく傘を持ってここまできたのだ。

「それでは行きましょうか。なんでも今日の訓練はキツめに行けとの命令ですので」

『そうや、来るべき強敵に向けてビシバシ頼むで!』

「そんなにキツイのは嫌だなぁ」

「…………」

傘を差し、3人はゴーレムの家に向かう。何故か伶だけはゴーレムとひかりから少し離れていたが。

『伶様、最初の出会いが出会いとは言え、まだ慣れませんか?』

コンが心配して話しかけてくる。

「……いや、それは気にしてないけど、なんでかしら、なんかこう──」

コンから目線を前に合わす。

「キンったら訓練3倍だーっていうんだよ?」

『力はつければつけるほど強いっていうからな!なあ!?』

「確かに未知の敵がいつくるか分からないなら訓練はキツめでもいいのかもしれませんね」

「ええー!?ゴーくんまで!」

目線の先では仲良く話すひかりの姿が。

「──こう、悔しいのよね」

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