魔法少女と応用
化け物が塵となって消えた後、ひかりはうれしそうに伶に走り寄って行った。
「すごいなぁ一条さん!1撃で倒しちゃった!わたしもそんな感じに剣を強くできたなぁ。コツとかあるの?」
「コツも何も、今まさに貴女それを行ってるじゃない」
「へ?」
そういわれさされた指の先をみる。ひかりの右手はメリケンサックではなく、
「あれぇ!何これ!?キン!これ何!?」
『おおおい揺らすな揺らすな!これはガントレットってやつやな。それにしてもいつの間に……?』
ひかりの右手は橙色のガントレットに覆われていた。
「この前もそうだったわ。大きな化け物から逃げる時、貴女が鎧を脱いだ際、貴女の靴に変化があったの。シンプルなデザインから装飾がついたものにね」
伶は俵のように担がれていた時のことを思い出す。
「そこで私は推測したの。力を集中させることが出来るんじゃないかって」
『そんなことが……』
驚いているキン。
「今のところわかったことは単純な強化ではないって事ね。攻守のペース配分を変えていると言えばわかりやすいかしら?」
難しい顔をしているひかりを見て伶はクスリと微笑む。
「私達の元の力が10として、普段は攻撃に5、防御に5割り振ってると考えるの。それを例えば攻撃7、防御3にしたら今の私みたいになると思ってくれればいいわ。現にひかりさんも攻撃に重きを置いてるからでしょうけどほら、鎧がないでしょ?」
「ほんとだ、いつの間に……」
ひかりは自分がまた前のようなインナー姿になっていることに気づいた。
「多分厳密にはもっと力の集中箇所を細分化できるんだと思うんだけど、今はそれだけね。それじゃあ戻りましょう──」
「おいおいお前らなんて事してくれてんだよォ!」
突如響いた怒鳴り声。2人が振り返ると先程まで倒した化け物がいたところに誰かがいた。




