プロローグ
この世は、理不尽だ。平等、平和、公平、公正、そんなものクソくらえだ。
平等?んなもんあったらこの世の中にブスもバカもいない。
平和?じゃあなんで戦争はこの世の中からなくならない。
公平?全てが公平に分けられるなら社会のクズなんて生まれない。
公正?この世の中不正ばっかだろ。
つまり俺は、そんな世界に飽きたっていうだけのことだ。
朝の電車にはいろんな人が乗っている。学生、社会人、サラリーマン、パートに向かう主婦、、、、
バカばっかだ。どんなに偏差値の良い学校に行ったって何の意味もねぇ。
もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと面白れぇ世界に俺は行きたいんだよ。
ーーーまもなく7時38分発新宿行き到着します。
いつものアナウンスが流れる。いつもの、、電車、だったはず、、、
「おい君!それ以上行くと、、、、、、、、、」
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電車にのった記憶はない。ただ、だれかに押されたような気がする、、、
「にしてもここどこだよ、、、、」
周りを見渡すと見たこともない景色が広がっていた。
透き通るほど青い空、建物なんて見えない大地。
空に飛んでる見たこともない鳥?いや、、、、竜?
「とりあえず建物でも見えればいいんだけどなぁ、、」
もう一度周りを見渡しても建物がありそうな気配はまったくと言っていいほどない。
「あ、、、あの、、」
どこからか声が聞こえた、、、
「だ、誰だ?」
周りには人の影も気配もない。
「こ、ここですぅ~」
「ん?」「め、目の前いますぅ~・・・」
目の前・・・
よく目を凝らしてみた。
「まさか、君が話しかけてんのか?」
白い肌に小花柄のワンピースの人、、ではなく、、、
「妖精?」
「妖精じゃないですよぉ~、、わたしは女神族のアイリスと申します、新たな神よ。」
アイリスと名乗った少女が俺にワンピースの裾の端をもって軽く会釈した。
「女神族、、この世界にはそんな種類の生き物がいるのか?ん?待て、、新たな神ってなんだ?」
「本当になにもご存じないのですね・・・まず、この世界には多数の種族が存在するのです。
その中で私は代々神に仕えてきた虹の女神アイリス。あなたをこの世界の神として迎えに参りました。」
「いや、神って言ったって俺はこの世界の人間じゃない、、よな?」
「その通りでございます。この世界は神が捨てた世界『廃創世界』になります。」
「神が、、捨てた?」
「はい。つい先日この世界を作った神はこの世界を捨てたのです。」
「なぜだ?」
「この世界の種族に敗れたのでございます。」
「敗れた?それは戦ったってことか?」
「はい。そのため敗れた神は世界を捨てたのです。そしてこの世界に染まっていない異世界の住人である
あなたにこの世界を託したのです。」
「お願いです。新たな神よ。すべての種族を降伏させこの世界の天空神になってほしいのです。」