勇者誕生
まぁ、ゆっくりと書いていきます
12/10修正。ジョッシュの選択肢を修正
???「……ク…イク」
カンカンカンと音に聞こえる。眠たいのにその声と金属音で無理やり起そうとする。
???「後数分」
そう後3分、そのぐらい時間が経てば起きるから。
???「ライク、また貴方はそうやって。それならこちらも考えがありますそおぃ」
布団を剥がされる。
???「ついでにこっちも」
窓の仕切りが外され、日が目に当たる。こうなってはもう起きるしかない。
ライク「またこんな時間。今日は何かあったっけ。」
寝ぼけ眼で布団を広い、ベットに戻り再度寝ようとする。
???「何って、今日は【契約の日】でしょ」
契約?契約の日?
頭の中でその単語の意味を探して見る。
「あぁぁぁああ」
そうして思い出す。今日は契約の日。【この村に生まれ育って10歳の子供のみ関われる儀式】
正確には【勇者誕生の可能性がある日】らしい。このせいでどれだけ苦渋を舐めされたか。
下におり、用意されてる食事を食べる。
???「そうガッツクと喉につまるぞ」
ライク「っていわれても時間が・・・」
時計を見れば、まだ十分に時間があった。
???「ミヒトはそれを踏まえて、用意していた時間よりも早く起したと思うが」
ライク「うぅ」
???「母さんに、感謝しろよ」
ミヒト「そうよ、今日はこの為に朝早く起きて作ったんだから」
階段から母さんが降りてくる。
ライク「ありがとう母さん」
ミヒト「ご飯食べたら、顔洗って、歯磨きしてから出て行きなさい。母さんは少し寝るから」
ふぁぁと欠伸をして、寝室に向かう。
???「母さんは、どうやら緊張で寝付けなかったらしい。ライクとは間逆だな」
ライク「酷いや、父さん。僕だって緊張するさ」
確かに起きた時はこの日の事は忘れていたが、結局憂鬱になって不貞寝したんだっけ。
???「なんだ、ウルのことか。父さんは口を酸っぱく言うが」
ライク「【無視する】【近寄らない】【相手をしない】」
???「うむ。幼いときはどうなるかと思ったが。ライクの性格が曲がらずにここまでこれたのは良かった」
今年10歳になるのは僕とライン、ジョッシュ、そして最低野朗のウルだ。
ウルは酷いやつだった。【僕よりも数分生まれたのが早いだけ】で自分が勇者だと思い込み。僕のことをできそこないと呼ぶ酷い奴だった。親が王国の貴族やらなんとからしく、態度がでかく。近隣にいていつも僕達の家につかっかてきた。
まぁそれもあってか、冒険家の両親は僕をよく森に連れ込み罠の張り方や山菜鍋。害獣や低レベルの魔物の倒し方等を教えてくれた。
父キルダは戦士だった。叩き。斬り。突き。それぞれの特徴を教えてくれ他には魔物の解体、寝床の作り方等を教えてくれた。母さんに怒られて2人で寝床を作って寝たこともあったけな。
母ミヒトは猟兵であった。索敵や妨害。父と同様罠の張り方や、食べ物の見分け方、応急処置の方法等。様々なことを教えてくれた。うん、体で覚えさせてくれた。おかげで食べれないものは体が拒絶するようになった。
魔法に関しては
???「本当は魔法も教えてあげたいんだが専門外だから。魔法は友達を作って教えてもらえ」
ミヒト「教えて貰うなら、女性がいいわよ」
と教えてもらえなかったので、ジョッシュに教えて貰った。ジョッシュは男だが別に問題ないだろう。
ジョッシュとは、親友だ。なんといってもあの最低野郎ウルと戦ってくれる。ほんとあいつが居なければもっと楽しい生活だったのに。
そうこう考えているうちに、呼び鈴がなる。
キルダ「はい、ちょっと待ってて」
武器を担ぎドアに向かう。武器は父さん自慢の斧だ、何かと戦うと刃が折れ新しいのをつけてくるがそれでも自慢の武器だ。
???「あの、ライクくん居ます?」
キルダ「ちょっと待っててね。おーいライク」
父さんに言われて、ドアの前にいく。
父さん避けた先にはラインが居た。
ライク「何かよう?」
ライン「あっ、今日儀式、一緒にいかない?」
小さな声でそう言っている。
キルダ「と言ってるがどうするライク」
父さんはニヤニヤしてこちらを見てくる。
ライク「ジョッシュと行くから。ウルといけば」
ライン「っ、なんでそういうこというの?」
何故って、当然だろ。お前は……お前は
ライク「だって、ウルと仲いいじゃんライン」
その言葉にラインは体を震わせ。
ライン「いいもん、ライクの馬鹿」
と怒って出て行った。ずきりと心臓のあたりが痛む。
キルダ「いいのか」
ライク「いい」
残っていた野菜を食べ、歯磨きを行い。調子の上がらない体で着替え。出る。
ライク「いってきます」
キルダ「いってこい」
ドアをでて、遠回りをしジョッシュの家へ向かう。
ジョッシュの家は俺の家よりも大きくて沢山の本がある。本人は気が弱ったが、2人であいつに立ち向かうことで今は勇気ビンビンだ。
呼び鈴をならし、ジョッシュを呼ぶ。
???「あら、ライクちゃんおはよう」
ライク「レイラお姉ちゃん、おはようございます。ジョッシュ君は起きてますか?」
レイラ「あらあら、お姉さんなんて……ちょっと待っててね」
ジョッシュのお母さんにも言えることだが、基本おばさんと呼ぶよりもお姉さんと呼ぶようにしている。そっちの方が遊びに言った時のお菓子が増えるし。おばさんと呼ぶのは基本ウルのお母さんだけだ。
数分まって、ジョッシュが現れる。寝癖がついてる。
ジョッシュ「わるい、まった」
ライン「追加で後数分待つから、寝癖直して」
ジョッシュ「げっ」
慌てて家に戻る。ジョッシュにも言えることだが2人とも落ち着きがない。これもそれも全てあいつのせいだ。
ジョッシュ「お待たせ」
ライク「じゃあ行こう」
儀式の開催場所にある、村外れの倉庫に向かう。
ジョッシュ「なぁ、何にする?やっぱ鎧?それとも武器」
ライク「うーん、しかしそこらへんはあいつが抱えるだろ。恐らく食いつくのは飛んでも理論で奪い去るぜ」
ジョッシュ「あーやだやだ、ほんと何であんな奴がいるのか」
ライク「だから僕達は逆をいこうと思う」
ジョッシュがニコッと笑う。
あいつのせいで1番をとるのはほぼ諦めかけている。だから僕達は俺たち自身のルールを持つようにしている。
ジョッシュ「いつものやつですな」
ライン「あぁ、今回は逆に何に使うんだこいつって奴を選び。オンリーワンにしよう」
ジョッシュ「それって使い道あるのか?」
ライン「ちっちっち、甘いな。ヨーゼルの冠シロップよりも甘いよジョッシュ君」
指を振り、格好をつける。たまに家に来る父さんの友達が僕によくやる仕草だ。
ライン「使い道は、自分で作るものだよ」
ジョッシュ「ない場合は?」
ぬぅ、今回は食い下がるな。
ライク「母さんから聞いたけど、どれにもそれなりの力があるから、どれ選んでもそれなりのはいけるらしいよ」
ジョッシュ「じゃあ、どれ選んでもたいさないのか」
ライク「ちっちっち、甘いな。ヨーゼルの冠シロップよりも甘いよジョッシュ君」
ジョッシュ「それわりと気に入ってる?」
ライク「うん、それで……」
話を続けようとするが、ジョッシュがそれを止める。どうやら着いたようだ。
先には3人待っている。
ウル「遅いな、全く君達のことなんてどうでもいいが僕の足を引っ張らないでくれるかな。ねぇ、ライン」
ライン「……」
あってそうそうイチャモンをつけてくる。
ライク「イン村長、おはようございます」
ジョッシュ「おはようございます」
2人で元気よく村長に挨拶をする。
イン「おはよう」
ライク「時間よりも少し早いですか?」
ウル「はっ、何を言ってるんだ俺を待たせたんだ。大大大遅刻に決まってるだろ」
イン「いや、少し早いぐらいですね」
ウルの暴論にイン村長は訂正をしてくれる。この時点で僕達にとってイン村長は頼れる大人だ。当然頼れる大人なので、たまに肩たたきにいったり誕生日を祝ったり、お使い行ったりはたまにしている。
ウルから見ればズルらしいが。ウルの言うことを聞き、こちらの言い分を無視するその他大勢の大人と比べたら当然の結果である。お前が仲良くしているのが気に入らないといってジョッシュと俺の家を離れに移動させたのは絶対忘れないからな。
ライク「ですよね」
ちらっとウルを一瞥する。ウルは思い通りにいかず怒ったように見えるが自業自得なので無視する。
ライク「それで、全員集まりましたが定刻通りに?どうやら待ちきれずに長時間待っていた子・・・あっ失礼。待っていた人もいるようですが」
ウル「お前だって子供じゃ」
ライン「2人とも喧嘩はやめて」
ラインが止めに入る。ラインが止めるとウルが止まるのでムカムカする。なら初めから止めとけと叱っておけと。ギリギリになるまで止めない時点でラインは傍観者にしか見えない。
俺たち2人が苛められても無視し、2人で逆襲すると嗜める。そんな奴らとラインは一緒だ。
ウル「あぁ、ラインちゃんこれは……」
ライク「村長、それでどうしますか?」
ウル「てめぇ、ライク。ラインちゃんが」
イン「少し早いが中に入れよう。そこで説明を行う」
倉庫が開く。入るのは初めてだったが、ウルの家並みにでかい倉庫にはいったい何があるのかとワクワクする。
ウル「行こうぜ、ラインちゃん」
ライン「……」
ラインはこちらの方を向く。
ライク「呼ばれてるぜ、ラインちゃん」
ライン「っ」
ドアに向きかえり歩く。またチクッと心臓が痛くなる。たまにあるこの痛みはなんなのか。母さんに言ったらどうやら恋らしいけど。それはありえない。
ライク「ジョッシュ先に頼む」
ジョッシュ「……」
ライク「ジョッシュ?」
ジョッシュ「たまには自分の気持ちに素直になるのもいいと思うけどね」
そういい、ジョッシュも後に続いた。またチクッとなったようなきがした。
イン「ここから好きな物を1つだけ持っていける。1度決めたら他は選べないし変えられないから気をつけてね」
村長は歩き、説明をしてくれる。どうやら魔法らしく自由時際に出し入れできるらしい。
倉庫には色々なものがあった。喋る武器、光る本、怪しい薬。特に気になったのは防具コーナーにあった防具だった。
ウル「おぉ」
ライン「キレイ」
ジョッシュ・ライク「……」
自分とジョッシュは声が出なかった。それくらいキレイな鎧だった。他の選択肢も見たがやはりあの純白の鎧の印象が強すぎた。
ジョッシュと目を合わす。間違いなくあいつはあれをとる。
ジョッシュ「シッパイシタラ」
こくりと頷き、鎧の位置を覚える。
イン「では、1周したので、これより契約をはじめる。【お互い尊重し、考えて】決めるように」
とは言われてもあの鎧がいいと思ってしまう。
イン「では、はじめの合図でいくぞ。よーい……はじ」
聞き終わる前にガツンと殴られ、床に叩き伏せられる
ジョッシュ「てぇ~」
あぁ、ここにきてすらそれをするのか。
視界にうつるダッシュで移動するウル。
ライン「大丈夫」
ライク「……【止められないのに触るなよ】」
差し伸べた手を弾き、悪辣を込めて言う。
心臓が痛む。何がいけないんだ。尊重もせず背後から殴る奴を罵倒するのが何が悪い。それを止められるのに無視して自由にする奴に怒って何が悪い。
光が上がる。恐らく契約したんだろう。
ライク「村長、契約した奴を追い出してくれ」
ジョッシュ「それと、今回も抗議を入れる。というかもう限界だ【今日をもって出て行く】勿論ライク」
ジョッシュから衝撃の発言がでたが僕もそれには同意だ。
ライク「あぁ、僕も絶対……絶対に親を説得してみせる。こんな村長やジョッシュの家族以外、最低な村なんてこっちがごめんだ。ラインさっさと決めてくれ」
ライン「……何で」
震えた唇でそれを聞いてくる。
ライク「【お前達に見られたくないからだ】」
ライン「……そぅ」
ラインはとぼとぼと歩く。チクチクと誰かから攻撃がくるがそれどころではなかった。
ライク「5分、いや20分不貞寝で」
ジョッシュ「賛成。はぁ~まじでやってられないわ。俺の鎧~」
……
数十分眠ることで、ようやく怒りが少しは収まる。
ジョッシュ「グゥ」
ライク「ジョッシュ、起きろ、ジョッシュ」
肩を揺らしジョッシュを起す。
ジョッシュ「うーん、あれライク?あー体が痛い」
ライク「俺も痛い、しかしこうでもしないとちゃんと判断できなかったからな」
ジョッシュ「判断……あ~俺の鎧~……ん?」
あっ、ジョッシュも気づいたか。
ジョッシュ「別にどうでもよくね鎧。というか規定路線じゃん、あいつが奪い取ることは」
ライク「そう、そうなんだよ。余りにも欲しくて不貞寝したけど。元は別に?だったはずなんだよ」
ジョッシュ「あ~持ってよかった別計画。やはり持つべきは親友だな」
ジョッシュと腕を組み、タッチし、握手をする。
ライク「さて、僕達で探すのもいいけど。心優しい村長が残っててくれてるので。もうこれは村長に長い時間説明してもらうしかないな」
ジョッシュ「効能とか強さしか聞いてないよなそういえば」
ライク「それも極一部。つまり」
ジョッシュ「掘り出し物がある?」
二カッと笑い、再度同じモーションを行う。
ライク「というわけで、もう1周丁寧に説明してくれませんか?煩くいう輩もいないので」
イン「……着いてきなさい」
にこやかに笑い、村長は説明していく。今度は長い時間、1つ1つ丁寧に説明が入る。
英雄の隣を歩き、記し続けたペン。
姫の髪で編んだ鞭。
限界を超える仮面と、その男の一生。
どれも胸が躍るワクワクしたものであった。途中でお腹も空いたが。母さん達が弁当を届けてくれたので、事の顛末と村から出てく事を伝え快く了承を貰った(あそこまで怒った顔を見たことがなかった)
その後地震のような地響きと凄い音が聞こえたが、まぁ母さん達が何かしたのだろう。
……
一通り聞き終わった頃にはもう夜になってた。
ジョッシュ「俺は決まったぜ」
ライク「僕はもう一度見てから」
ジョッシュ「被ってないと思うけど、被ってたら不味いから俺ももう少し見て周るか」
2人とも逆方向で周りだす。
ライク「うーんどうしようかな」
正直どれも欲しくなる一品だった。少なくとも今はあの鎧なんて目じゃなかった。
???「……ますか」
声が聞こえたような気がした。声が聞こえた方に歩いていく。
そこには1本のペンがあった。暗いはずなのに1品1品は光、明るさを保っている。
???「……くれますか」
先程よりも鮮明に聞こえた。前にたち集中し聞く。
???「貴方は側にいてくれますか」
貴方は使ってくれますかと、確かにそう聞こえた。さっきまでは聞こえなかった声だ。
このペンは確か、【英雄の隣を歩いたペン】
勇者と呼ばれたパーティの中に居たただ1人の非戦闘員。何の職かもわからず何をしたのかもわからず何者かもわからない。
当然パーティに居たこともわからないと思ったが不思議とそれには口を揃えて【非戦闘員が居たと】
その人はパーティの良心だった
その人は交渉のスペシャリストだった
その人は弱さを知ってる人だった
その人は強さを知らない人だった
数々の逸話があるが、勇者と違い話題にあがらず、一部の人にのみが知っている逸話。
知らない人に言えば鼻で笑われるだろう。これはそういう逸話だ。
実際自分もこういう場で言われなければ信用しなかっただろう。
ライク「ペンねぇ」
今ので決心は着いたが。一応1周周ることにする。
ジョッシュ「よ、よぅ」
ライク「今決まったぞ」
ジョッシュ「俺も今決まった」
ライク「じゃあせーのでいくか」
ペンのところに戻る。
???「貴方は使ってくれますか」
ライク「あぁ、使うよ。ジョッシュいくぞー」
ライク・ジョッシュ「せーの」
光が自分を包み込む。光の中、女性の影が見える。
???「選んでくれてありがとう」
その言葉は今日1番嬉しかった言葉かも知れない。
半周周り、ジョッシュと合流する。
ジョッシュ「何にした、ちなみに俺はしおりつきの本になった」
ライク「俺はペンになった。ちなみに理由は?」
ジョッシュ・ライク「呼ばれたから」
互いの回答にニコッと笑い、腕を組み、タッチし、握手する。
ジョッシュ「なんだ、そっちもか」
ライク「あぁ、少なくとも鎧よりかはいいな」
ジョッシュ「違いねぇ、あっ村長、長時間付き合せてありがとうございます」
ライク「ありがとうございます。村長、おかげで納得のいくものができました」
イン「なにこれくらいはしても罰はあたらんよ。ところで、呼ばれたのか」
村長は疑いの目でこちらを見てくる。当然だはたから見れば長時間長居しすぎて狂ってるように思われてもしかたがない。
しかし、聞いたのだ声を。見たのだ人を。使ってくれと言われたのだ。これは紛れのない事実だ。
ライク「聞きました、お姉さんでした」
ジョッシュ「へぇ、俺は男性の声だったな。何かおっさんっぽくはなかった気がしたな」
イン「人も見たのかね」
ジョッシュ。ライク「光の中で見ました」
村長は2人の言葉にウンウンと頷き。
イン「では最後にもう1つだけ話を」
村長の話はある1人の男の物語だった。英雄とも呼ばれず、勇者は別に居て、時には悪事も働いた。しかしその行動には一片の迷いもなく。自分よりも強い者にも対峙し、魔王と勇者が対峙してる中、魔物の大群と戦い死亡。
イン「決して常に誇れる人生ではないが、それでも彼の最後は称えられるに相応しく。彼は最後に【勇敢なる者・勇者】と呼ばれた」
ライク・ジョッシュ「……」
イン「わしはな、この男のように君達になって貰いたいと思う。決して魔王を倒す勇者になれずとも、魔王に立ち向かうことができる勇敢なる者、【勇敢なる勇者】になって貰いたい」
村長は僕達の手を掴み話を続ける。
ライク「なって見せます勇者に」
ジョッシュ「俺もきっとなって見せる勇者に」
……
こうして僕達の契約の日は終わった。
この後、僕は冒険家を学びに父さん達が居た都市へ。ジョッシュ達は魔法を学びに別の都市に行く事になった。
ジョッシュ「次ぎ合うのは3年後。王立学校の入学試験だな」
ライク「僕は技をメインで」
ジョッシュ「俺は魔法をメインで」
ライク「合格したら教えてね」
キルダ「なら基礎ぐらいはやっとかないとな」
???「せめてすぐできるぐらいには体を作っておかないとね」
ジョッシュ・ライク「グヘェ」
こうして僕達の契約の日は終わった。
この時は知らなかった。勇者も魔王も、この町も手に入れたペンも。
あの光の中の女性のことも・・・
ビービービーと音がなる。呼び出しの合図だ。
???「たく、もうかよ。今度はどこだ」
自分の手を画面に触れ、立ち上げる。
???「半年ぶりか?」
そうあいつは言う。全くどうしてこんなに頻度がたかいんだ。
???「私が聞いた話だと、ここは三年に一回仕事があるかないかの高給取りだったはずなんですけどね?」
皮肉混じりにそういう。全くどうしてこうもひんぱんに起きるのか。
あいつ「……、もしかしたら大魔王の復活かも知れないな」
???「勘弁して下さいよ、周期的にそんな時期じゃないでしょ?少なくとも私が退職するまでは伸ばしてくださいよ」
しかし、こうも魔王がポンポン出てくると疑いたくなる気持ちはわかる。
???「それで、今回の場所は?」
あいつ「隔離場所251」
隔離場所251って言えば?
???「あぁ、うちがオオポカ起こした場所じゃないっすか」
あいつ「だから君に任す。まぁ杞憂だといいのだけどな」
杞憂ねぇ。
映し出された、勇者の候補とその特徴を見ていく。
???「セーフ、……セーフ、……多分セーフ、……、……」
四人のうちの最後の一人の持ち物に記憶がある。
記憶があるってことはそれぐらいやばかったものだ。
あいつ「どうしたのかね?」
???「あー、誠に言いづらいんですが」
画面越しに苦笑しながら、答えを吐き出した。
???「どうやら汚名返上の機会ができてしまったようです」