表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
142/175

24話 校外実習

更新あいてすみませんm(_ _)m

新しいの書いちゃってました(-_-;)

その関係?で、毎日何かしら更新中です。


 

「私も行くったら行くっ!!」


放課後、夕日が部屋を淡く染める中で、他の生徒が既に帰宅したせいかユリアの不満気な声がよく響いた。


「……流石に、ユリアが行くのは無理だろう」


「何でっ!? 私だけ留守番なんて納得がいかないっ!」


先程から何度俺が無理だと言っても、ユリアは聞く耳を持たない。

延々と駄々を捏ね続けている。


「ほら、ユリアは一応は国を支える魔眼持ちだから……?」


腐ってはいるけど。


「リュート君だって大事な魔眼持ちだよねっ! それも貴重な2個持ちだしっ!」


ユリアは一応王家の固有魔法を宿している。

その圧倒的な破壊力から、諸外国から命を狙われることもある。

よって、王様が許可を出す事はない。


「……王族だから…?」


腐ってはいるけど。


「お兄様は王太子なのに、行くんですけどっ!!?」


今度は王族であることを理由に説得しようとしたが、これまた聞く耳を持たない。


「ずるい、ずるいっ!」


ユリアが不満たらたらなのには、理由があった。

今朝のホームルームでの事だ。









◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆










「それでは2週間後、校外実習としてダンジョンへと向かいます。それまでに班を作って、メンバーを報告に来てください。メンバーは5人以上でお願いします。上限は特に設けてはいません。また、安全策として去年同じ実習を受けた先輩を、最低でも1人メンバーとして入って貰って下さい。いいですね?」


クラスの担任の説明に、多くの生徒がはいと応える中、ユリアは一際目を輝かせていた。


「先生! 他に何か用意するものはあるのですか?」


ユリアは何故か、遠足に行くようなノリで手を上げて担任へと質問した。


「……あの、殿下。殿下はこの実習は、免除となっております」


「……え、……?」


そして次に告げられた担任の言葉で、一瞬で笑みを消すことになったのだ。









◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆










そして、放課後の長々と続く愚痴に繋がり今に至る。


「ずるいずるいずるいずるい、ずーるーいー、ずーるーいーよーっ!」


「はいはい、駄々をこねるな、仕方ないだろう。決まったことだし。諦めろ」


初めは同情で丁寧に相手をしていた俺も、何度も同じことを言い聞かせているうちに面倒臭くなってきて対応も雑になっていった。


「……ふんだ、リュート君は、行けるからってさ。それが、持てる者の余裕って奴なの? リュート君やお兄様だって行けるのに、ズルい! 私も皆と、ファンタジー世界私TUEE!をやりたかったのにさっ!」


ユリアの苛立ちが、段々と俺へと向いて来た事に溜め息をついた。


ウザくなってきた……誰か愚痴聞くの代わってくれないかな?







結局この数日後、俺はユリアの愚痴に付き合うのが嫌になりとうとう折れた。

王様へと許可を貰えるように一緒に頼みに行き、王様もユリアの強い意思に折れて娘の参加を認める事になるのであった。


……王様も娘には、甘いね。

そして、俺の仕事がまた増える訳ね……はぁー。 


俺はまた増えた余計な仕事に、溜め息しか出なかった。


リュート君、苦労人w

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ