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雲居なす  作者: 霜月透子
8/15

波間に揺れる

行きつ戻りつ

戻りつ波


やがていつかは

陽沈む彼方


時折大波押し寄せて

避ける間もなくのみ込まれ

白波しばし渦巻きて

行方も定まらぬ流れあり


岸に寄る波

深きに溺れ

沖にゆく波

岸に帰れぬ


岸辺の風の穏やかさ

波打つ際の静けさも

寄せて返す

返して寄せる

返すが大きくあればこそ

波乗せて陽沈む彼方

戻らぬほどの安らかさ



砂に残る足跡

風に薄れ

波に消え

陽沈む方へと去りし思えど

掴めぬ波さえ

揺れに揺れて甦る



行きつ戻りつ

戻りつ波


けして還らぬ

ゆるりと沖へ


手繰り寄せる思いはなくとも

返す波間に浮かぶは泪








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