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雲居なす  作者: 霜月透子
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僕は自由になった

君が旅に出たから僕は自由になった

なにも整えることなく

なににも縛られることなく

ただ我が身のためだけに暮らせるようになった


夜明けとともに起こされることもなく

外に出るを引き留められることもなく

帰りが遅いとなきつかれることもなく

こっちを見ててと呼ばれることもなく

雷鳴に怯えしがみつかれることもなく

眠りにつくのを妨げられることもなく


君のいない日々は過ごしやすく

ただ我が身のためだけに暮らせるようになった


君がいなくなったから僕は強くなった

暑さをしのぐ術もいらず

寒さを耐える策もいらず

雷鳴轟き 地が揺れようとも

心乱されることもない

ただ我が身のためならば怖いものはなにもない


君が旅に出たから僕は自由になった


君がいて叶わなかった旅にも出られるようになった


やらなくてもいいことが増え

やれることが増えた


君が旅に出たから僕は自由になった







僕は









  こんな自由は


         ほしくなかった







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