表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雲居なす  作者: 霜月透子
13/15

零れ落ちて

結ぼほる小さき粒さえも

失わずにいたいのに

閉じた指の隙間から

さらさらと零れ落ちてゆく


零れた粒はどこへゆく?

この手を離れてどこへゆく?


零れて 落ちて

夢の世へ


耳に残る声さえも

日々の音に紛れ

瞼に残る姿さえ

新たな色を重ね


今はただ夢の世だけが鮮やかに

零れたすべてを蘇らせる


されどやがては夢の世からも

さらさらと零れ落ちてゆく


零れた粒はどこへゆく?

この身を残してどこへゆく?


零れて 落ちて 堕ちてゆく


残るは濁りなきひと粒


されど

やがてはそれさえも

泡沫(うたかた)に消ゆるのか







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ