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第一話 「始まり」

 この物語はファクションです。実際に起こった出来事ではありません。(実話だったらとんでもないことになる)団体や人物名なども全て作者の妄想であり、現実のものとは何一つ関連性はございません。ホラー的な要素も一部含みます。

 では、「迷いの森」の世界を楽しんで。


 背中が堅く冷たいものに当たってるのを感じたようで、目覚めた。目を開けていく。最初に見えたのは薄暗い、けど暖かな光だった。体に痛みを覚えつつも、ゆっくりと起き上がる。そして周囲を見渡す。どうやらこの部屋は扉一つしかないようだった。

 扉を開けようと試みる。幸い鍵はかかってなかったようで、開いた。部屋に入って最初に目についたのは赤い扉だった。そして、左に机があり、不気味な圧をまとっている赤い本があった。その表紙を見る。タイトルは文字化けしていて、近づくとさらに禍々しい圧を感じた。呪いでもかかっているのだろうか、「本当にここはなんだんだ」と呟き、赤い扉へ向かう。

 扉を開けようと試みる。けれど開かない。後ろの本が放つ不気味な圧があったせいか、数分は焦って何度も押し引きしていた。一向に開く気配がなかったから、仕方なく赤い本を調べることにした。

 圧に耐えながらも、本を開く。その中には赤い鍵があり、しかも本を開けた途端に圧を感じなくなった。そして、何も書いていなかった。だけど、なぜか妙な違和感だけが残った。

 鍵をとる。本は念の為に開けっぱなしにしておこうと思った。鍵を扉に使ってみようとする。さっきまではなかった筈なのに、ドアノブの中央部分に鍵穴ができていた。そこにさっきの鍵を突っ込む。そして回すと「ガチャ」という音がした。「とりあえず空いたのかな?」そう思い、ドアノブを引いてみる。そうすると扉が開いた。鍵をもち、そのまま進もうとしたら、思いっきり謎の壁にぶつかり、出れなかった。少し痛くて焦った。「どうしたものかな」と思って一度最初の部屋に戻った。部屋の隅々までとりあえずみることにした。よくみると、部屋の隅に謎の暗証番号を入力できそうな換気扇(?)のようなところがあった。けど、パスワードを知らなかったから、その扉は諦めた。

 最初の部屋には使えそうなものは何もなかった。さっきの部屋に戻り、なんとなく本を見る。ある一つの考えが浮かび、それを試してみることにした。鍵を本の中に戻して本を閉じる。さっきとは違い、謎の圧もなかった。扉から進もうとしてみる。今度はちゃんと出られた。

 出た先の部屋を見渡してみる。そこは、本棚がたくさんある部屋だった。興味本位で本棚にある本を取り出してみる。タイトルをみたら、文字化けをしていて読めなかった。中身も同じように文字化けしていた。一部部分も読める部分はなかった。

 なんとなく先へ進んでみた。相変わらず本棚ばっかりで、進んでいると、扉があった。そこを開けてみる。さっきとは違い、容易に開いた。その部屋を見渡す。入り口のすぐ近くに開かれた本が乗っている机があった。「中身は読めるかな」と覗き込んでみる。そこには、しっかりと僕がわかる言語で書かれていた。内容は、僕がここに来てからの行動が記されているようだった。

 そのすぐ近くに窪みがある机があった。そして、最奥に大きな扉があった。その扉は開く気配がしないまま、そこに鎮座していた。窪みが怪しいと思い、前の部屋にあった文字化けした本を持っていって乗っけてみた。けど、反応を示さなかった。戻して他の本を持って行こうとする。けど、背表紙をみたら、全て同じ文字だということがわかった。他に使えるものはないかな、と考えた時に、あの赤い本が思い浮かんだ。あの本を持ってくるのは少々気分がよろしくなかったけど、それ以外に使えそうなものはなかったから持ってきて、乗っけることにした。

 乗っけてみる。そうすると、「カチッ」という音がして、大きな扉が音を立てて開き始めた。開ききった。それに乗る。そしたら、扉は閉まり始めた。閉まりきったとき、上に浮くような、けど床に押し付けられるような感じがした。


 その扉が開いた。さっきとは違うところであるのが一目で分かった。とりあえず、そこから出る。この部屋の中心に立って見渡してみる。扉のすぐ横の壁に、「B9」と大きく書かれた紙が貼ってあった。「これがエレベーターか」と思った。「上がってきたのか、下がってきたのか。分からないな」と呟く。せめて上がっていることを祈ろう。この部屋はその紙以外に、前フロアで見た行動が書かれている本と扉が一つあった。そこから外に出ようと試す。ドアノブに手をかけようとした時、紙が貼ってあることに気づいた。「嘘つきたちの部屋」紙にはそう書かれていた。「どっかのホラゲーで見たことあるな」と思いつつ、扉を開ける。今回も容易に開いた。

 この部屋に入って最初に目につたのは、包丁の乗った椅子だった。部屋を見渡す。そしたら右側に人形が綺麗に並べられた机が目に入った。包丁は、使うことが今はないだろうと思い、人形を調べようとする。「A」と書かれた札を首から下げている人形を触ろうとした時、「包丁ヲ取ッテ」と言ってきた。なんか喋ったな、と思いつつ、さっきの包丁を取る。その時に、頭に電流が走ったような痛みが一瞬感じられた。その後、頭痛がした。何か思い出してはいけないものを思い出しそうになった。

 頭痛が治ったあと、「A」の人形の前に再び立って、それを見た。そうすると人形は「Dは嘘つき」と言ってきた。他の人形は別のことを言ってきた。それぞれの人形は、こう言っていた。

 A「Dは嘘つき」

 B「Aは本当のことを言っている。」

 D「Bが言っていることは嘘」

 E「Gが言っていることは本当」

 F「Eが言っていることは本当」

 G「Bは正直もの」

 Cは何を言っているのか分からなかった。Dが正直者だな、と思いDを包丁で切ろうとする。けど、やめた。Dの周辺を探してみる。案の定、鍵があった。人形の置かれている机の後ろに、扉があった。ドアノブに手をかけて開けてみる。開かなかった。ドアノブに鍵穴があったから、そこに鍵を使ってみた。鍵が開いたようで、扉も開いた。

 そこからは、細長い通路だった。気が狂いそうなほど長くて、エレベーターにたどり着くまでに、数十分は消費したと感じた。エレベータの前に辿り着く。ちょうど扉が開き始めたところだった。疲れている体を振り絞って、エレベーターに急いで入った。

 扉が閉まっていく。手にした包丁をみる。「置き忘れてしまったな」と思う。そして、目を瞑る。そこには一瞬、惨殺な光景が写った気がした。


 

 

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