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誰が真実  作者: yugil
8/10

誰が真実 8

誰が真実8話目です。

再び生徒会室で、先生を交えてでの、話しとなります。

誰が真実なのか、言っていることは正しいのか、どういった真意があるのか。

その後の会話の内容も誰が、誰かが真実、なのか

宜しくお願い致します。

拓海「先生?」

先生「部活以来ね」

失礼するわ、と言って部屋に入り、拓海たちと生徒会長が座るソファへと進み拓海の隣に腰を下ろした。


生徒会長「何か飲みますか?」


先生「じゃあ、あなたたちと同じものを」


わかりました、と生徒会長は言いソファから立ち上がり戸棚のある方へ向かう。


拓海「…」拓海は立ち上がった際に手に持ったカバンを、元置いてあった場所に置き直した。


少し沈黙の後、先生は最初に話を始めた。


先生「それで」


生徒会長は用意したティーカップに飲み物を注いで、先生の目の前に置いた。


生徒会長「伝えた通りです」


生徒会長はそう伝え自分の席に戻った。


先生「…」


先生「まあ、そうね」


先生「連絡で大体のことはわかったけど、拓海くんあなた一人で来たの?」


先生は出されたティーカップ自分の方へと持っていき、話を続けた。


先生「拓海君あなた一人で生徒会室に来るだけなら、いいけど生徒会長になんか聞いたそうね」



先生「それは賢い選択ではないわね」


拓海「…」


先生は手に持ったティーカップに軽く口をつける。


少しだけ沈黙の後、

先生「拓海君」


拓海「はい」


カチャと、ティーカップを皿の上に戻す。


先生「ここに来た理由は、多分わからないけど、私は部活の時話したわよね、損をする選択はしないって」


拓海「…はい、言いました」


先生「私は損は、不利になる選択はしないつもりでいる、そして、この生徒会長も同じことを思っているはずよ」


ねえ、と先生はそれまで、会話に参加せず話を聞く側に回っていた生徒会長に声をかける。

生徒会長「まあ、どうでしょう」


生徒会長はそれだけ答えると、飲みかけの紅茶に手を付けた。


先生「…」


先生「それで、拓海君はなんで来たの?」


拓海「…」


拓海「伝わってた通り生徒会長に用事があったからです」


先生「…」


生徒会長「…」


拓海は記憶をたどる。

拓海「小清水拓海、変異体質グラフ」


生徒会長「…」


先生「…」


拓海「について聞きたかったから、お二人は知ってますか?」




生徒会長「…」

生徒会長「小清水くん、知ってる?って質問でよかったかしら」


拓海「はい」


生徒会長「回答としては知ってる、あなたよりは」


生徒会長「そして私からも、先ほど先生は言ったわね、私があなたにとって不利な選択はしないと」


生徒会長「…」


生徒会長「あなたがどう何を思ったか知らないけど、それは…」


拓海「…」


生徒会長と拓海は互いに視線とかわす。




パンパンと手をたたく音が聞こえ、生徒会長も拓海も注意がそれる。


先生「凄んでも変わらないわよ」


生徒会長「…」

先生「…」


先生「拓海君、あなたが何を見たのかは知らないけど、あなたの能力について知っているわ」


先生「だけどあなたにさっきも言ったけど、私たちはとりあえずあなたに損をさせる選択を選ぶつもりはないって言ったわよね」


拓海「…言いました」


先生「それはそのつもり、だけどみんな考えはそれぞれ違うわ」


先生は机にあったティーカップを手に持ち口元へ持ってくる。


先生「短いけど、以上かしら、私の言えることは」


ごちそうさま、


拓海「あの」


先生「ん?」


拓海「先生と生徒会長は、どういう考えで、何者ですか?」


先生「…」


生徒会長「…」


先生「そうね」


先生は生徒会長に向けて、投げかけるように相槌を打つ、それを知って、生徒会長はその質問に答える。


生徒会長「申し訳ないけど小清水君、その質問には答えられない」


拓海の体質は効果を発現するときは選べなかった。誰かにわかりやすく説明するなら、デジャヴ、既視感が人よりも長い時間見られるだけだ。


拓海「…どうしてですか?」


生徒会長は飲み終わって机に置いてあるティーカップを眺めた。それから拓海のほうを見ると質問に答えた。


生徒会長「まず何者か、ということだけど、さっきも言った通りこれに理由があって答えられないわ、ごめん」 


生徒会長はいったん話を区切った。


生徒会長「何とか理由を説明するなら、私や先生があなたに損をさせる選択はしないつもりといった、これに概ね該当する」


生徒会長「私個人としては、あなたに損がない選択のつもり。だから、私の考えはあなたが何かを選ぶのを邪魔してしまうようなことをあなたに言うつもりはないの、

あなたが自分で私と先生や他の人の考えを見つけ出しほしい」


拓海「…」


そして生徒会長は一気に話して喉が渇いたのか、自分の空になったティーカップに改めて視線をうつした。


私も大体同じ意見よ、と隣から同意の意見が聞こえてきた。


先生「それで、拓海君はどうするの?」


拓海「とりあえず、すぐにどうって…」


先生「…」


拓海「…えっと、ただ考えもなしに動いちゃって、どういう考えなのか分かればいいかなー…って」


生徒会長「、そう」



だけど、


生徒会長は生徒会長の声自身で、その発言に反対の意見を口にした。



生徒会長「そんな悠長な時間はないかもしれないわね」


先生「…」


拓海「え…?」


今言った発言に対して、質問をしようと思考が働く一瞬、それよりも先に生徒会長の口からその自身の発言についての答えが返ってくる。


生徒会長「ただの一意見だけどね」


そうですよね、と先生に同調を求めるような視線を送る。


先生「…そうね」


先生「まあ、生徒会長の意見はどうであれ、これで話は終わりね」


それじゃ、と言い席を立つ、飲み物のお礼を言って立ち上がりると部屋を後にした。

生徒会室には生徒会長と拓海が二人残されていた。


拓海「…じゃあ」


俺も帰ります、そう拓海は伝え、先ほどと同様にカバンをもって退出しようとする。



生徒会長自身も残っている仕事が多いためか、気を付けて、と言って、すんなり拓海を見送った。



先生「あ、拓海くん」


拓海が生徒会室を後にすると、廊下には先に出た先生が、拓海を呼びかける。


拓海「あれ、どうしたんですか?」


先生「もう夜になるし、送っていくわ」




ブロロ


いずは「いやー、ありがとうございます!」


後ろの席にはいずはと、ますみが乗っていた。


先生「そんなお礼はいいわよ」


いずは「いえいえ!改めて一応お礼を!」


先生「…そう」


拓海「…」


拓海「二人、先帰らなかったのか」


いずは「そのつもりだったけど!もう暗いし、拓海君帰れないといけないから待ってようって」


拓海「過保護だな」


そう言いつつも、いずはとますみのその優しさにしみじみと感謝をしていた。



いずは「ってのは建前で私もただ用事あっただけです」


拓海「…」

拓海「改めてありがとうございます」


先生「いいのよ」


いずは「けど、先生まだ学校にいたんですか?」


先生「ええ、仕事やってたら、たまたま拓海君とあってね」



先生「…」


先生「なんて」


いずはは、ん?と疑問を浮かべて話の続きを待っていた。


先生「拓海君が生徒会室に来て、生徒会長と話してだけよ、そこにたまたま私が合流しただけ」


ふーん、そうなんですか、


いずは「拓海君はなんで生徒会室に行ったの?」


拓海「なんでって、生徒会長に話があったからだよ」


いずは「話ー?」


拓海「生徒会長に聞きたいことがあって」


いずは「なにをー」


拓海「別にいいだろ、知りたがりか」


いずは「ふへへ、嫉妬ですな」


いずはジュルリと頬のよだれをぬぐった。


いずは「…」


拓海「…まあ、自分のことについてだよ」


車の中には一瞬クーラーの音だけがなり響く。


いずは「、そう」


拓海「…」


拓海「…うまく説明できないけど、なんか似てるなって思ったから」


いずは「誰が?」


拓海「生徒会長」


いずは「誰に?」


拓海「誰かに」


いずは「…誰かって、多分頭の良さも違うけど、性格の良さも違うけど、顔も会長いいけど」


拓海「…」


いずはは引き続き頭をひねらせて考えていた、時折隣で静かに座っているますみに尋ねてたりしていた。



しばらく先生は車を走らせる。




ますみ「ここらへんでいいです」


ますみは拓海の家に向かう途中、先生に声をかける。


先生「家じゃないけどいいの?」先生はゆっくりと路肩に車を止めた。


ますみ「家すぐそこなんで大丈夫です」


そう、気を付けて、と先生はいうと、ますみは、ありがとうございました、とお礼を言って車から降りる。


窓越しにますみを見ると、またな、拓海たちへ手を振って岐路についた。


先生「じゃ、でるわよ」


はーい、といずはは相槌を打つと、二人を乗せ再び車は発進する。


先生「もうすぐ拓海君の家だけど、東条さんはいいかしら?」


いずは「問題ないです!」



車はほどなくして拓海の家へ着いた。


先生「ついたわよ」


拓海「ありがとうございます」


拓海がお礼を言って助手席から降りるため、窓から外を伺う。そうすると丁度、対抗側からこちらに向かってくる車が見て取れた。


拓海にはよく見覚えのある車で拓海の家へとゆっくりと近づき、速度を落とす。


母さん「あれ」窓ガラスを開けながら、母がこちらに気づいて手を振っている。


母さんは車を先生の車の近くに止める、運転席の窓ガラス大きくを開けると、拓海へ声をかける。


拓海は対向車が来ないことを確認すると、先生に改めてお礼を言って車から降りる。


拓海「ただいま」


母さん「おかえり」


母さんはそういうと、次は運転手である車のハンドルを握っている人に声をかける。


母さん「わざわざ送ってくださったんですか、ありがとうございます」



いえ、


母さんは車の窓越しに運転手の顔を覗き込む。


母さん「んー?」


先生「…」


拓海「母さん、他の車に迷惑だから」

あと失礼だから、と小声で母さんに忠告をする。


わかってるわよー


母さん「だけど…」


母さんは何かに気づいて運転手の人物を見た。


母さん「なるほど…」


先生「なんでしょう、ほかの車の迷惑になるので」


母さん「あなた…一回家来たことあるでしょ?」


拓海「え」


先生「…」


拓海「…」


母さんは突拍子もないことを話した。


拓海「…?」


拓海(…歳か…)

母さん「拓海君、今何か?」


拓海「いえ」


んー…


そうだ!と母さんは何かをひらめいたようで両手をパンッと合わせると、

母さん「うち来てお話しましょうよ!」




母さん「二人とも上がってかないの?」


駐車場に車をしまい、車から降りると先生といずはに確認する。


先生「はい、私はまだ仕事あるので、それに東条さんも送っていくつもりですし」


母さん「えー、そう」


先生「またよろしければぜひ誘ってください」


では!後部座席から運転席へ顔を出しながらいずはは答える。



母さん「そう、またねー」


失礼します、と先生は答えて車のハンドルを握り直し、車は発進する。


拓海は改めてお礼をいって、先生といずはが乗った車を見送った。


皆さんこんにちは。誰が真実の8話目です。

大分、投稿感覚が空いていますが、何とか少しずつでも執筆活動を行っています。

何とか頑張っていきたいです。よろしくお願いいたします。

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