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誰が真実  作者: yugil
3/10

誰が真実(仮)3

誰が真実の3話目です。

今回はいずはが拓海の家に来て晩御飯を御呼ばれするシーンです。

2話目に引き続いて少しずつではありますが、物語が動くよう筆を走らせました。

どうぞよろしくお願いいたします。

商店街から自宅に帰る。いずはと先ほど別れ家のドアをあけた。


拓海「ただいまー」


母「おかえりー」


玄関の扉を開けると香辛料がかおる良いにおいが漂ってきた。どうやら今日の晩御飯はカレー系?のようだ。

リビングに入ると、テレビの前に置いてあるソファに腰を下ろす。


拓海「今日カレー?」


そうよー、と母は家事仕事をしながら答えた。


拓海「あれ、そういえば今日父さんは?」


母「んー、なんか外で適当に食べてくるって」


拓海(あーなんか昨日言ってたなー)


昨日の食事の時に、そんなようなことを言っていたのを思い出す。


取引先の人との顔合わせも兼ねてるらしいわよー、母は他に必要な調味料を探しているようで冷蔵庫の中をあさっていた。


拓海「そうなのか」


母「まあ、突然だからしょうがないけど晩御飯余っちゃうわね」


昨日のあまりものの具材も詰め込んだために、どうやら作りすぎてしまったらしい。


拓海「あ、カレーあまるの?」


母「そうねー、お父さん、外で食べてくるし。たくさん作ったから余りすぎるのよー、残しとくのも微妙だしー」


拓海「じゃあ、いずはよんでみていい?」


母さんも仕事忙しくて最近いずはに会ってなかったし、ちょうどいい機会だと思った。母といずはも馬が合うからなのか、俺といずはも幼馴染ということもあり、昔から仲が良かった。


母「あ!いずはちゃん!全然呼んでくれていいけど、晩御飯食べてるんじゃない?」


拓海「どうかなー、さっきまで買い物してたからなあ、てかいいの?聞いといてあれだけど」


母「全然オッケー!いずはちゃんに最近会ってなかったし!」


母親は片手でオッケーサインを作りながら、鍋をかき回す。

ポケットからスマホを取り出し、いずはの連絡先をsnsのトーク履歴から探す。


(あった、あった)

(もう食べてるかもなー)

.

拓海【いずは、もう夕飯食べてる?】

.

いずは【今から作るみたいだよ!】


拓海(早、ありがたいけど)

拓海【うちでカレー食べない?父さん食べないから余っちゃいそうで】

.

いずは【ぜひごちそうになりたいです!】

いずは【けどいいの?】

拓海【うん、作りすぎちゃったみたいで】

いずは【では少ししたら、行かせていただく!】

拓海【ほい、気をつけてな】


スマホの操作を終えて、ポケットにしまう。


拓海「母さんいずはくるってー」


母「よかった~!ちょうど母さん出ていく用事できたから、先ご飯食べて少し出ていくね」


カレーはさっき出来上がったようでアツアツに温められていた、湯気とともに良い香りも相まって食欲を刺激した。


拓海「え、今から?」

拓海「もう結構暗くなってきたよ」


母さん「そう思ったんだけど、会社に資料取りにいかなくちゃいけないのよ、ついでに用事もあって」


せっかくいずはちゃんと会えると思ったのにとブツブツ何かつぶやいていた、食器棚からお皿をとってご飯を盛り付けカレーをよそう。

ついでに手で空中を掴んでいた。


拓海「…なにやってるの」


母「面倒くさいから、会社から資料来ないかなって、いや寧ろ資料が、家に来いと思って」


拓海「来るわけないでしょ」


テヘッと笑う。食事の準備をしてリビングの席に着く。いただきます、というと拓海へ背中越しに話しかけた。


母「でも、いうふぁちゃん、きてくえる、みふぁいでほかった」


拓海「…」


大体なんていったかわかるけど食べてからしゃべってほしい。




母「じゃあごちそうさま」


拓海「はーい」


母「じゃあちょっと行ってくるから」


拓海「はーい、いってらっしゃい」


ピンポーン

母が食べ終わると、ちょうど家のチャイムが鳴った。


いずは「いずはですけどー」


母は食べ終わった食器をシンクに持っていこうと立ちあがった時、いずはは家についたみたいだった。


拓海「あーおれ…」


シュバッ

拓海がソファから立ち上がるよりも先にインターホンに飛び込く。そろそろ出るといっていたような気がする。

(会社に行く準備しろよ)


母「はいはーい!いずはちゃーん」


いずは「あ、おばさんこんにちは」


暑いからどうぞ入って、と目をルンルンに輝かせていた。

(まあ、なんか飲み物取ってこよ)


ドタドタとリビング入ってくる。

いずは「おばさんこんばんは!今日は突然ありがとうございます!」

いずは「晩御飯ご一緒させていただきます!」


母「いずはちゃん!家に来るの久しぶりじゃない?」


いずは「はい!久しぶりです!…って、あれ?おばさんどっかでかけるんですか?カバンもってますけど」


母「そうなのよねえ、会社に忘れ物しちゃって、用事もあって、パパっとやっちゃおう!みたいな」


最後らへんの仕草が妙におばさん臭いような。


母「拓海くんなんか、失礼なこと思ってない?」


超能力者だろうか。

拓海「いえ、なにも」


母「ならいいのよー」


母「あ、そうだ」


思いついたかのように手をたたく、わざとらしく悪そうな顔をして二人に聞こえるように言う。


母「今日お父さんも用事で遅いから!家頼むわよ!」

オホホ、先ほどと変わらず悪だくみのある含み顔でいう。


母「ま、私もお父さんもいないから、」

母「そう!」

母「いないから!」


今度はそれを聞いたいずはは得意げな表情で鼻をフフーンと鳴らして胸を張る。


いずは「了解しました!準備はいつでも!」


母「いずはちゃんに任せるわ!けど節度を守って頼むわ!片付けとかは頼むわよ!」


女性陣(一人は母)二人そろって、オホホ、フヘヘと何か楽しそうに笑っている。


拓海「てか母さん、時間大丈夫なの」


母「あ、そうだ、そろそろ出るわね」

母「じゃ、ごゆっくりー。オフフフフフ!」


そう言って母は妖怪みたいに玄関へと去っていった。


(元気だなー)



夕食後


拓海「ご馳走様」


いずは「ごちそーさま」

少し遅い夕飯のカレーも食べ終わり、商店街のように、今日あった話やここ最近の話で盛り上がっていた。

リビングのテレビを見ると、ちょうどニュース番組が流れていた。話題の映画やスポーツ、時事ネタなんかを放送していた。


いずは「でさ、今日ランがさー…」


あ、そういえば、と思い出したようにいった。


いずは「ますみ君、なんか今日変わってなかった?」


ますみは、いずはと拓海と昔から幼馴染の男の子だ、ますみは演劇部には所属しておらず、昔からサッカー一筋で今もサッカー部に所属している。


拓海「あー、さっきもそんなようなこと言ってたな」


いつも下校の時は3人で下校して帰るのが定番になっている。今日はますみのほうが先に終わっていたこともあって拓海たちの部活が終わるまで校門前で待ってくれていた。


いずは「そう、改めて気になっちゃって」


拓海「そうだなあ、変わったってなんか様子おかしいところあったかなあ」


拓海(うーん、うーん…)


拓海「…あ、そういえば、門の前で待ってくれてるときさ、あったときになんか渋い顔してたような」

覚えている限り、拓海はますみの顔真似を自分なりに頑張ってみたが、いまいち似ていなかったようだ。


いずは「えー、振ったけどそんな感じだったかなあ」

いずはは拓海がしているますみの顔真似を見てフフッと笑った。


拓海「思い当たったのはそんくらいかなー、だけどなんか気になった?」


いずは「んーん、ただ気になっただけー、」

ピンポーン

拓海「なんだ母さんもう帰ってきたのか」

いずは「…」


拓海「自分の家なのにインターホンとか、鍵でも忘れたのかな」


おっちょこちょいだなー、と笑ってインターホンまで歩く。


拓海「はいはーい、何母さん、って」


インターホン越しに画面を覗く拓海に思いがけない人物の姿が映りこんでくる。


???「こんにちは」


インターホンには、凛とした立ち姿で微笑む先生の姿が立っているのだった。


遅筆に磨きがかかりさらにペースが落ちてきていますが、よろしくお願いいたします。

体調第一、健康に気を付けて頑張っていきましょう。

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