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幕開け

病弱だった少女が、次の世界では幸せに旅をする話です。


 旅に出たい。

私の足で、ここよりずっと遠い場所へ行きたい。それが私の切実な想いだ。


私は、生まれつき体が弱い。自分の足で移動したことなんか指で数えるくらいしかない。多分それは母親が私に対して異常なまでに過保護だからだろう。前に一人で、歩こうとしたらひどく注意された。私は、母がどうしてそこまで怒るかわからなかった。だけど今、どうして母があんなに私に怒ったのか何となく分かる気がする。


当時、私は難病にかかっていることなんか知らなかった。そして母は、それを私に言うのをためらっていたのだろう。だから、私にひどく注意した。私が死なないために。多分そのおかげで私はまだ死なずに生きていけるんだと思う。


私の人生の大半は病室で過ごした。それが辛くないのかと聞かれれば、そうは言えない。だけど、決して自分が不幸だとか、可哀想だとかはあまり思っていない。それは、私が楽しみを見つけたからだ。病室でできることといえば読書や、勉強、動画を見るくらいだろうか。他の人から見れば私の人生は退屈に見えるのかもしれない。だけど、学問や読書、動画は私に色々ものを魅せてくれた。知らない場所の情景や、人間が成し遂げてきた偉業、楽しい物語。どれも私には眩しすぎるけど、確かに楽しみをもらえた。


(私には、十分な人生だったな。結局お母さんは私に笑顔を見せてくれなかったな。)

私は母にとても感謝している。顔は暗かったけど、私への見舞いを怠ったことなんて一度もなかった。多分私の状態を見て、とても笑える精神ではなかったのだろう。


私は、もう長くない。それは自分の体が一番わかってる。最後に家族に会えるといいな。




そして3日後、私は息絶えた。病室には、家族の泣き声が静かな病室に響いていた。




(あれ、私は死んだんじゃ?)

なぜか意識がある。まさか生き延びたのかな?

その瞬間、目の前が眩しく光った。


見慣れない天井。一体ここはどこなんだろう?

(んん?)

なぜか自分の手が小さい。おかしい。いくら私がまだ14歳だからといってこんなに手が小さいわけがない。それに、身動きが全く取れない。これはどういうことなんだ?

あれ、目の前に誰かいる。すごく美人なお姉さんに見えるけど私にこんな親戚はいないはずだ。だとすると余計訳が分からない。この状況は一体何なんだ?

(んん?何やらこのお姉さんが話してるようだ)

「かjkdじゃうhdkslfじゃ」

(全く知らない言語だ。何を言っているのかさっぱりわからない。)

病院にいたとき少し語学を勉強していたけど、この単語やら発音は全く身に覚えがない。もちろん私がすべての言語に見識があるわけではないけど、少なくともアジアやヨーロッパ圏ではないと思う。


そして何やら男がやってきた。このお姉さんと喜び合っている。見るからにイケメンで体が鍛えられている感じがする。

なんだろう、この敗北感。私も病室で恋愛小説を読んだことがあるが、本物のリア充を見るとやはり悔しくなってしまう。

(私もこんな恋愛してみたかったなあ)

あれ、なんか眠気が、、、

そして私は眠りについた

張り切って書きました。

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