表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旅人ライラは不老不死  作者: 飛鳥ソラ
始まりの章
63/216

仲間と旅へ。1

翌朝、私は宿から都の姿を眺めていた。

全ての記録を消された都は無惨な姿だった。

でも、そこに希望がないわけではない。

これが新しい都の始まりなのだと、そう思うようになれた。

水の都でなくなったとしても、新しい都としてアリアを中心にいい都を築いていくだろう。

本来ならば、この都の様子を少しでも見ていくのが筋なのだろうが、ヒースの言っていた次のヒントが気に掛かる。

それに気づいていたヒスイは今日、ここを出ていくことを皆に伝えてくれたのだ。


ヒスイはこのまま都に残ってもいいのではとも考えた。

でも今の私にとってヒスイは自分を保つのに必要な存在だった。

だから私は彼と共にこの都を出る。

その話を聞きつけ、ラビンは朝から宿に訪れていた。


「本当にすぐ発つのか」


「うん。ここでの目的は終えたしね。旅を続けないと」


「なあ、お前らの旅の目的は何なんだ」


不老不死の女と、ヒースに匹敵するたった一人の魔法使いの男。

その二人が旅をする理由はただ一つ。


「魔王ヒースを討ち滅ぼすこと」


私がいる限り、ヒースは次々に犠牲を生んでいくだろう。

それでも私が存在を消すことはできない。

私がヒースを心から求めてしまったらそれはこの世の終わりとも言える。

私がヒースに抗うことがこの世の存続だ。

そしてその鍵を握るのが今ではヒスイになってしまっている。

ヒスイがいなければヒースに打ち勝つことも、私が抗うこともできない。


「随分と大きな目標だな」


大きな目標かもしれない。

でもヒスイが生きていられるあと数十年の間に片付けなければいけない。

もうヒスイの代わりはいないのだから。


「そうだね。でもやり遂げてみせるよ」


「お前らなら本当にやってきそうだ」


ラビンは笑って私とヒスイの肩に手を回した。


「いつか、最強の戦士が助けに行くかもしれないからな。その時まで踏ん張れよ」


ラビンが結局この都で何を得たのかはわからない。

でも戦士になるという覚悟は得たのだろう。

戦士になると決めた彼は最初に出会った頃よりもずっと逞しくなっているような気がした。


そうして私たちは都、ヴィーアンを出た。

ラビンやアリア、都の民達に見送られながら。

旅人ライラは不老不死を読んでくださりありがとうございます。

〜始まりの章〜完結です。

次回からは〜魔王を探して〜が始まります。

ここまで読んでくださり感謝します。

引き続きお楽しみいただけるよう精進いたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ