生の渇望
1~11話すべて改変し、文章の書き方を大幅に変えてまして、遅れました。許してください
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気絶から覚め、朦朧とする意識の中で、水を求める。悪夢にうなされていた為、全身が滝のような汗で濡れている。水が足りていないのを直感的に感じ、そらはバックから水を取り出す。幻肢痛は収まらない。不思議な感覚で、亡くなった腕が圧迫されているような、ゆっくりとのこぎりで削られるような痛みが、ないはずの左腕に感じるのだ。
そして、そらはあれからあまり食料を食べていない。食べてしまうと、脳が動いてしまい、痛みがより強烈になるからだ。
痛みがすべてを支配していて、何をするにもこの痛みをどうにかしないとどうにもできない。と感じた。
負のループを起こしている。痛みにより、食料をとることができず、動くことができない。そして痛みをなくそうと思ってもそのために行動しなければいけない。
いびつな形になってしまった左腕を見る。凸凹と血肉が重なっていて、それはもう黒く固まってしまっている。
それと同時にジャージを着替えるために替えの服を探し始める。バックの中にあったはずだ。とおぼろげな記憶を頼りに探していく。
バックの中の衣類を見つけるのにかなりの時間を浪費してしまった。
癖として左手が使えるものと思ってしまい、左手を地面についてしまい、擦れて出血したり、物をつかもうとしてしまい、落としたり…なれないことばかりで右手だけで作業するというのはとても不便なことだと感じた。
着替えるのも不便で、右手だけで脱ぐ、着る、しまうを行わなければいけない。一通りを終えたころには疲労感が襲っていた。
そして、どうしようもない恐怖が渦巻いた。
そらはパニック状態に陥っていた。自分の左腕を見るたびに、あのティラノとの死闘_蹂躙が思い出される度に、あの恐怖が_殺されるという恐怖が襲い掛かってきていた。
死にたいと思っていた。だが、死ねなかった。無意識にそこにある水を飲む。飲むのを拒んでも体がそれに応じない。
ただ、無心に生きていた。
恐怖と、痛みと、絶望と、ずっと、ずっと戦った。そして限界が来ると、気絶し、また地獄を味わう__そんな生活が10日も続いた。
その生活が10日続き、そらは精神的な限界を感じていた。だから何かに逃げたくなったのだろう、バックの中身を物色していた。
ふと、バッグの中に、昔もらった、花凪手作りのお守りを手に取った。
それは、そらがかぜをひいたとき、つくって、クラスメイトに住所を聞きまくって、届けてくれたもの。
とてもきれいで、淡い水色が精神を解きほぐすようなそんな気分になった。ほのかにラズベリーの香りが香る。
その時、ふと、思った。
生きたい。
この10日間1回も感じたことのなかったもの。
冤罪だと証明したい。
めんどくさい、できっこないとあきらめていたことが
__生きる気力がわいてきた。
__冤罪で終わっていいわけがない
__無実を証明したい
そうだ、と頭が覚醒していく。
花凪にわるものだと、弱者だと、くそ野郎だと認識されたまま終わりたくない。心からそらは思った。
確実に、気力がわいてくる。
横たわり、この5日間ほどろくに動かなかった右手がピクリと動いた。
動け_
そう念じた。
右手に力が集まっていくのを感じた。
ぐぐぐっと体が持ち上がる。
が、1回崩れ落ちる。
それでも、力を込めて、あきらめるものか、そう叫んで、からだを持ち上げる。
立ち上がった。幻肢痛は痛い。つらい。苦しい。恐怖がフラッシュバックして倒れそうになる。
だが、彼女の笑顔が浮かんできた、その笑顔は、そらを包み込んだ、そしてそらは前を向いた。
立ち上がったら、何事も簡単に思え、バックから食料をあさり、口にした。
痛みが鮮明に広がるが、耐えられた。
何かが、自分を支えるものがあったから、そらは立ち上がれた。
痛みなんか関係なかった。
決意がわいてくるのを感じていた。
生きて帰る。そして、冤罪と証明する。
花凪に好きだという資格はない。だが、冤罪で最低な奴と思われたくなかった。友達として花凪とは過ごしたい。心の底からそらはそう願った
そして、そらは水を飲み、準備に取り掛かった。
「作戦会議だ」
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そらは、一通りものを片づけたり、したのち、なぜあのティラノにあの攻撃が通ったのだろうかと考えていた。
骨の山で試し切りをした結果、弾かれ、きることができなかった。が、骨ティラノは骨の山を突進で壊していた。
つまり骨の山より堅いはずのティラノの頭をそらの剣が切れるわけがない。
なんでそらは切れたのだろう。そう考え、ふと、魔力残量を見てみた。すると
「魔力395!?なんでこんな減ってんだ!?」
自分の魔力が何故か395になっていたのだ。そして上限の欄を見てみると、こちらもなぜか1000となっていた。
5は、光源の魔力で、残りの600は何だ。そう考えると、おのずとわかった。
「ま、まさか__」
そらはごくりとつばを飲み込んだ。
「強化魔法が発動……した……?」
辻褄があい始めた。
強化魔法で消費魔力が600なのは上級の魔法。それの効果は攻撃力を10倍すること。10倍なら__
とそこまで考えてそらはまた首を傾げる。
そらの攻撃力は10で、それの10倍は100。100ごときの攻撃力であの骨の山を砕けさせたティラノを威嚇することなんてできるはずがない。
更にもし攻撃がティラノを威嚇できるものだったとしても、剣が耐えられるわけがない。
そらは目を細めて考える。
その結果あることを思い出した。
「おー、そら、思い出したんだが、強化魔法にはな、大成功っつーもんがあるらしいんだ。大成功が起きるとその倍率かける10倍の効果になる。」
「へー、すごいっすねー…」
「ま、発動するのは発動確率15%の1%だからな。つまり0.15%。一生に一度はお目にかかれるだろうが…」
という会話である。
そう、10倍では倒せない。だが、あの瞬間、「火事場の馬鹿力」のようなものが発動して、大成功したのだったら?
そして__人にしか付与できないとされてきた強化魔法がもし剣にも付与できるなら?
この剣の攻撃力を平均より結構低い100とする。それを100倍したら__
10000。攻撃力が10000になる。
参考程度に攻撃力100で殴ったらトラックがぶつかった衝撃とほぼ同じになる。
それの100倍だから行ける。
そらは剣を凝視する。
強化魔法は永続だ。つまりこの剣の攻撃力は10000より下がることはないわけである。
並の剣だと800あたりが強いほうになってきて、1200あたりになってくると何かデメリットがついてくる性能になる。神話の時代に作られたといわれている神具でも攻撃力1200が最大だった。
つまりこの剣はもうすでに国宝級の最高の剣の9倍程度の攻撃力ということになる。
にわかに信じることができない。
だが、そんな過剰すぎる戦力が手に入ったことは大きい。
さらに骨ティラノの足音はかなりでかいため、接近していることがすぐわかるため、よけるようにして何とか上階へ_地上への手がかりを見つけるしかない。
何とか生きる算段が付いたところで、行動に移そうと、バッグの中からあの宝石を取り出したその時、魔力をこめていないのに宝石が光っていることに気づいた。
「ん?なんだ?」
そらは訝しげにおもいつつ、宝石にさわるとホログラムが_ステータスプレートを見るときのあのホログラムのようなものが出現したのだ。
そこには、「ガチャスキル発動可能」と書いてあった。
「なんだこれ」
さらに見てみると、そこには「魔物の素材を入れてください」と書いてあったのである。
意味が分からないとそらは困惑する。が、何か起こるかもしれないし、もし使えなかったとしても金銭に交換するために、取っておくのもいいかもしれないとそらは考え、上階への手がかりを探すついでに魔物を狩ることにしたのだ。
この時そらはまさかこれが運命の相手とであうきっかけになるなど一ミリも考えていなかった。
まさに、ターニングポイント、ここで大きくそらの異世界生活はがらりと変わることになる。
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あと、文章おかしくね?とかここ、こうしたほうがいいぜ!みたいなのあったら、語彙力向上+厨二発散のために書いてるんで、びしびし指摘ください!お願いいたします!
7/11全話改変して、とある作品とね、めちゃくちゃかぶっててパクリみたいになってることに今更気づいたんで、変えたのと、巫女に恨み持つ部分意味不明じゃね?ってなって、書き直しました。