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敵であり味方であり

作者: みももも

 恐ろしいことに

 奴の魔力が高まってきている


 兆候はあった

 太陽は低く大地は冷たく

 夜が長引くほどに奴は凶暴性を増す


 奴は我らを眠りへ誘う

 我らの目覚めを妨げる


 甘い誘惑が意識を掴む

 温かい塊が、私に重くのしかかる


 深夜こそが奴らのテリトリーだ

 しかしその鎖は朝にまで続く

 意志の弱い者は目覚めることすら叶わない


 心の闇に住まい、人を怠惰に貶める

 奴はまさしく眠りの魔王

 かつて「お布団」と名乗ったそれは、今や我々の敵となったのだ

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