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小泉進次郎いじめ(作者主観)への憤りと陰謀論っぽいからそんなに信用しないで欲しいけど、でも軽視はして欲しくない話

 一週間ほど前に“ビニール袋とスプーンの有料化”というエッセイだかなんだかよく分からないものを書いたのだけど、僕はその時に憤っていた。

 理由は自分でもよく分かっていなかった。

 それを書いたのは、小売店のビニール袋とプラスチック製のスプーン有料化に対する不正確で不公平な報道やネット記事や動画を観たからだった。

 「有料化は無意味で、皆は大いに迷惑をしている」

 それはそんな内容だった。はっきり言って観点が偏っていて、考慮しなくてはならない様々な点が抜けていた。

 それで、少しでもその不公平を是正できればと僕は思ったのだ。

 が、それは自分としては奇妙だった。何故なら、その程度の偏向報道の類は有り触れていて、今更、憤るようなものでもなかったからだ。

 正直に言うのなら、そもそも僕は、その不公平な報道をスルーしようとすら思っていたのだ。

 “間違っているけど、いちいち気にしてはいられない”、と。

 なのに、僕はほぼ衝動的にそんなものを書いていた(その所為で、いつもよりも文章が感情的になっていたかもしれないし、少しばかり慎重さもなくしていたかもしれない)。

 その作品を投稿し終わり、しばらくが経って、僕はようやくその理由に思い至った。

 

 「ああ、そうか。僕は小泉進次郎さんがいじめられているのを見て、義憤に駆られていたのか」

 

 小泉進次郎さんは、知っての通り、自民党の国会議員だ。そして、かつては(今も?)とても人気があった。次期総理候補の一人に数えられていたくらいだ。

 が、若い彼の人気を警戒する人達も自民党にはいるらしい。

 その小泉進次郎さんが、環境大臣に任命された時、自民党政権に対して批判的な報道をする事で知られるあるニュース番組は、それについてこんなような解説をした。

 「環境大臣という難しいポストを与える事で、彼に試練を与えている」

 それはオブラートに包んだ言い方ではあったけれど、早い話が「人気のある彼に嫌がらせをしている」にほぼ等しいニュアンスで伝えられていた。

 少なくとも、僕はそう受け止めた。

 環境問題対策を進めようとすれば、それに反対をする団体からの抵抗が当然ある。が、無視する訳にもいかない。何故なら、環境問題は国際的な問題で、その対策を執る事は日本の地位にも関わるからだ。なんとか国内の人間達を宥めて、国外にも配慮しなくてはならない。

 そんな難しいポストを、人気があるとはいえ、まだまだ経験も浅く、それほど権力も持っていないだろう議員に任せてしまったのだから、そのように解釈するのも無理からぬ話だ。

 ……もちろん、そのニュース番組がそんな解説をしたのは、自民党にダメージを与えられるからでもあったのだろうけど。

 

 それからの小泉進次郎さんの環境大臣職にまつわるエピソードは、その解説の内容が適切であったのを証明するかのようなものだった。

 つまり、失敗をして、批判をされたのだ。

 彼の政治家としての実力は、恐らくパフォーマンス力に偏っていたのだろう。仕方ないと思えるミスもあったけど、明らかに知識不足や理論武装が足らない部分もあった。もちろん、まだ若いのだから、これから実力を身に付ければ良いのだけれど。

 そして、件のビニール袋の有料化だ。

 これは、彼が決めた事になっていた。

 それについて、「無意味だ」とか「面倒になった」とか、様々な批判的な報道がされた。もう一度繰り返すが、その内容は様々な点が考慮されていない不公平なものだった。そしてそんな報道をした中には、先に伝えた、自民党政権に対して批判的な報道をするニュース番組も含まれてあった。

 多分、それによって、自民党政権批判ができるから、そちらを優先させたのだ。

 「小泉進次郎さんの環境大臣への起用は、彼への嫌がらせだと解説しておいて、その嫌がらせを、今、当に彼が受けているにも拘らず、庇いもしないのか?」

 僕にはそれが許せなかった。

 

 もっとも、この時は、彼を庇う為の作品を書こうとまでは思わなかったのだけど。

 

 自民党を支持している団体が存在する。

 その団体は、当然ながら、先のニュース番組を敵視していて、自民党政権への批判的な報道をした時などは反発をするのが常だ。

 調べたりはしなかったのだけど、僕はそういった団体ならば、ビニール袋の有力化への批判的な報道に反論をするかもしれないとそう思っていた。それは広い意味では、自民党を攻撃しているのだから。

 ただ、小泉進次郎は、自民党の中でも警戒されている。それが気がかりといえば気がかりだった。

 そして、それからしばらくが経って、偶然に見つけてしまったのだ。

 普段、自民党を支持している団体が、ビニール袋の有料化をネタに、動画や記事で小泉進次郎さんを叩いているのを。

 

 一応断っておく。

 ビニール袋の有料化は、ほぼ確実に小泉進次郎さんが独断で決めた事ではない。彼はそんな権力は持っていないだろう。ほとんどその決定に関わっていない可能性だってある。

 否、もし仮に彼が決定していたのだとしても、自民党はその案を通しているのだ。ならば、彼を批判するのなら、自民党も同時に批判しなくてはならないはずだ。

 が、それら批判の内容には、自民党は含まれていなかった。飽くまで、小泉進次郎のみをターゲットにしていた。

 これはおかしくないか?

 政治に興味のある人間なら、そんな事くらい分かっているはずなのに。

 

 ――自民党政権にとって、ビニール袋の有料化が必要な理由は実はちゃんとある。

 “プラスチックによる環境問題”を解決する国際的な圧力は年々高まっていて、何かしら動かなくてはならない状況に既になっているのだ。

 「“そのついで”に、邪魔な小泉進次郎に嫌がらせをしてやろう」

 自民党の重鎮達が、そんな奸計を巡らせたのではないかと僕は邪推をした。

 

 普通、左翼系の団体が批判する人間は、右翼系の団体が庇う。が、このケースでは、それが違っていたのだ。普段は敵対している両団体が、協力して小泉進次郎さんをバッシングしている。しかも、罠に嵌められたに等しいのに。なんて醜い協力作業。

 庇っている人がほとんどいない。

 

 僕はそれを見るに至って、憤りを我慢できなくなったのだ。

 いくら何でも可哀想だ。

 せめて、中立の立場の僕くらいは彼を庇うべきじゃないのか?

 そして、気付くと、その為の“ビニール袋とスプーンの有料化”を、僕は書いていたのだった……

 

 この話はこれで終わりじゃない。作品としては綺麗じゃないから、蛇足になってしまうかもしれないけど、まだ続く。

 そして、これまでも少し陰謀論っぽい内容だったけど、ここからは、更に陰謀論っぽい内容になる。だから、全てを信用するのは止めて欲しい。

 が、軽視もして欲しくないのだけど。

 

 小泉進次郎さんと言えば、父親が元首相の小泉純一郎さんである事で有名だ。そして、その小泉純一郎さんは大の親米派として知られている。

 ここ数年、小泉純一郎さんは反原発運動を精力的に行っている。その活動の中には、アメリカの協力を得ているものもある。

 では、何故、アメリカは彼の反原発運動に協力をしているのだろう? いや、そもそもどうしてここまで熱心に小泉純一郎さんは反原発運動をしているのだろう?

 

 実は以前から、僕には疑問に思っている事がある。

 原子力発電に関わる様々な条件を勘案していくと、日本が原発を推進すると、どうしても“中国有利な体制”になってしまうように結論付けるしかなくなってしまうのだ。

 まず、原発の燃料であるウランは枯渇する資源で、使い続ければ、いずれは不足し高騰する懸念がある。仮に日本が原発依存の体質になってしまったなら、それは大問題だ。

 そして、中国はアジア最大のウラン資源国で、ウランの備蓄政策まで行っている。その上、中国の衛星国である北朝鮮には、莫大なウラン資源が埋まっていると言われている。

 もし仮に日本が原発依存になった状態で、ウラン資源が枯渇し、中国から「ウランを安く売るから協力しろ」と言われたら、どうだろう? その頃、日本が経済的に疲弊していたとしたなら、抗えないのじゃないか?

 また、原発から出る核廃棄物の処分問題もある。

 今現在、核廃棄物の処分はまったく目途が立ってないのが現状だ。原発を稼働する中で増え続け、それが限界に達したら、果たしてどうすれば良いのだろう?

 実はロシアから、「核廃棄物を引き受けても良い」という声が上がった事があったらしい。その後、どうなったかは分からないのだが、つまりはそれは“核廃棄物の処理”が政治的な駆け引きの道具になり得る事を意味している。

 では、先と同じ様に、もし中国が「安価で核廃棄物の処理を引き受けても良い。その代わりに協力しろ」と言って来たら?

 やはり、日本が経済的に疲弊をしていたなら、それはとても魅力的な提案に映るだろう。しかも、今現在、日本の経済力は落ち続けていて、その想定にはリアリティがある。

 

 ――そして、“中国が有利になる”という懸念の極めつけが、原子力発電を破壊されるリスクだ。

 

 ミサイルを撃ち込まれるリスク、直接攻め落とされるリスクなど様々に言われているが、最も心配されるのが“電磁パルス攻撃”。

 これは驚くほど広範囲の電子機器系統にダメージを与えられる攻撃手段で、この攻撃を受ければ、原子力発電はコントロール不能に陥り、爆発する危険すらもあると言われる。中国はこの兵器の開発をしている事で知られているのだ。

 そして、2020年の11月頃、中国はインドとの国境付近の小競り合いで、この電磁パルス攻撃を使用したと発表した。

 その電磁パルス攻撃が、果たして原子力発電をコントロール不能にできるレベルのものなのかは分からない。

 が、中国が着実に容易く原子力発電を破壊できる能力を身に付けようとしている点だけは事実だ。或いは、既に身に付けているのかもしれない。

 

 僕は中国が戦闘で電磁パルス攻撃を使ったというニュースを知った時、国防を重視する人間達が、もっと大騒ぎをするものかと思っていた。

 「原子力発電所の防御は大丈夫なのか?」

 と。

 しかし、まったく騒がれない。

 何故なのだろう?

 

 もし、日本が原子力発電に依存した状態で中国が原発を容易く破壊できる手段を持ってしまったなら、日本が中国に対抗し難くなるのは言うまでもない。

 

 ――中国への対抗と言えば、何と言ってもアメリカだろう。

 知っての通り、アメリカは中国と対立している。恐らく、2021年3月の段階では、最大の脅威と位置付けている。既に中国を抑えこむのには、国際協調が必要な段階に入っており、その中の重要な一国には、言うまでもなく日本も入っている。

 そして、親米派である小泉純一郎さんは反原発運動を行っていて、アメリカもそれに協力しているのだ。

 もしかしたら、それは対中国政策の一環ではないのか?

 小泉純一郎さんの息子である小泉進次郎さんが嫌がらせを受けているのは、果たして“人気がある”という理由だけなのだろうか?

 

 自民党の中で親中派として最も有名なのは、二階俊博幹事長だ。彼は自民党の中でも強い権力を持っていて逆らえる人間は稀だ。

 しかも、彼は近年、勢力を伸ばしている。

 その彼はどうやら原発に賛成であるらしい。脱原発を訴える自民党の国会議員に対し、講演会で原発の話をしないように圧力をかけたという報道がされた。

 

 つまり、親米派は反原発、親中派は原発賛成という構図になっている。この構図は、果たして偶然なのだろうか?

 

 ――などと、書いてしまったけれど、先に断った通り、この話は信用しないで欲しい。

 何故なら、これも先に述べた通り、この話は陰謀論のような内容…… と言うよりも、陰謀論を作成するのと同じ手法で作ったものだからだ。初めに結論を用意しておき、そこに向って論を展開するのに都合の良い事実だけを選びとって開示してある。

 (小泉進次郎バッシングで使われていたのと同じ手法だ。いや、あっちは数値による印象操作とか他にも色々と使われていたけど)

 が、しかしやはり先に述べた通り、軽視もしないで欲しい。

 何故なら、これを書いた目的は、この陰謀論を正しいと訴える事ではなく、この陰謀論が正しいか間違っているかを判断する過程で得られる様々な効果に期待しているからだ。

 つまり、考える為の切っ掛けと材料の提供。もっとも、欠けた材料ではあるけれど。

 誰かに提示された情報とその解釈をそのまま鵜吞みにするのではなく、自らの手でできる限り広く公平に情報を集め、偏見を捨てるように努めながら、それを分析し、そこからやはり自らの頭で意味を見出していく。それは必要な能力なのだ。

 ここで重要なのは、“自分自身に騙されない事”だ。人間は自分が信じたがる内容を信じるようにできているから。

 そのようにして、多くの人がより“適切な答え”を得られる力を身に付けることこそが、この社会をより良く変える力になると、僕は信じている。

 一応断っておくけど、原発に関する陰謀論が正しいか間違っているかは僕自身にも分からない。

 先にも述べた通り、論を展開するのに都合の良い事実を集めたものだけど、それが偶然正しいという事もあり得るからだ。全部ではなくても、“部分的に正しい”ことだってあり得る。

 因みに、そういった不確定な情報から、リスクやコストなどを勘案し、より適切な行動を導く手法もあるのだけど、ここでは詳しくは述べない。

 ただ、そういう考え方もあるのだという事は知っておいて欲しい。

因みに、「小泉進次郎 いじめ」で検索してみたら、

「進次郎氏起用はイジメの始まりか」

なんて記事のタイトルがヒットしました。


内容までは見られなかったのですが、恐らく、環境大臣起用の事を言っているのでしょう。

分かっている人がいるのなら、もっと庇う声が上がっても良いのじゃないかと僕は思います。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 真面目な考察をありがとう [気になる点] 電磁パルス攻撃は全面戦争突入なので、第三次世界大戦突入なんですよね。 現代の世界は大量破壊兵器だらけだもんなぁ。 と言いつつ既にコロナがやばい…
2021/04/27 11:35 退会済み
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