表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

知っていますか

作者: 蕾々虎々

 ねぇ、知っていますか?






 あなたが私を好きでいてくれるように、私があなたをこんなに好きだってこと。






 毎日帰ってきたら必ず口付けをくれて、抱きしめてくれて。それからご飯を食べて、一緒に遊んで、お風呂に入って、並んで寝る。






 一日の大半を一人きりで過ごす私の世界で、その時間だけが鮮やかに色付いていることを。






 本当はもっと傍に居たいけれど、あなたが決まって困った表情で笑うから、我慢することを覚えました。






 知っているんだよ。






 あなたが私の為に、頑張って働いていることを。

 辛いことがあっても、悲しいことがあっても、精も根も尽き果ててしまっていても、私の前ではいつも笑顔。






 あなたは知らないでしょう。

 そんな所が、大好きなことを。






 隠せていると思っているのかも知れないけれど、知っています。

 だって、私はずっとあなたを見ているから。






 だから、そんな時は目一杯抱きつきます。

 あなたの辛さが、悲しさが、疲れが。私の中に流れ込んで、少しでもあなたの荷が降りますようにと。そう願って。






 何もしてあげられない私を許してください。貰ってばかりの私を許してください。






 私にあげられるのは、この胸に溢れる、目には見えないこの気持ちだけ。






 あなたの帰りを、一秒でも早く出迎える。そんなことだけ。






 そんな私の気持ち。






 「ただいま!」

 「ワン!」






 あなたは、知っていますか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ