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一年彼女  作者: 葉月 優奈
七話:一年彼女の隠された秘密
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中本のこんな顔を、見たことは初めてだ。

落ち着いた顔で、俺の方に顔を向ける。

その顔は、中本の意外な顔。

いや、この顔が本当の彼女の素なのかもしれない。


「再葉と同じって、まさか不死者(ノスフェラトゥ)?」

「そうね」驚くことなくいう中本。

「だからお前も、その世界の人間だというのか?」

「ええ」

「じゃあ、お前は再葉と一緒にいたのか?」

「一緒にいたけど、引き離されたのよ」

「え?」俺は驚いた顔を見せた。


四十万(しじま) 若葉、彼女が裏切ったのよ」

「そうか、若葉さんが」

「知っているのね、その様子だと」

「ああ」俺は若葉を、知っている。

その若葉は、ある組織から再葉を助け出した。

それは中本のいる組織だというのだろうか。

そして、俺はその若葉の組織に勧誘された。


「あなたは四十万 若葉の言葉を、信じているの?」

「若葉の言葉?」

「若葉は嘘をついている、あたしは真実。

あたしは再葉を探していて、助け出したいの」

「そうか」中本は、真剣な顔で俺を見ていた。


「本気なのか?」

「本気、だって再葉はあたしの大事な仲間だから」

「再葉のいた組織だけど……あれはなんだ?」

「あたしたちは、一つのオリジンから作られたの。

最も、あたしは再葉よりも劣等生だから」

美来は失敗だと言って、再葉は成功だといった。

中本は劣等生で、再葉は優等生だという。俺には理解できない。


「劣等生、どういう意味だ?」

「抜けているの」

「何がだ?」

「人間的な感情が」

そんな中本は、口元に笑みを浮かべた。

そのまま中本は、俺の頭をつかんだ。

女の手とは思えないほど、急に右手が大きく見えた。


「な、中本……」

「あなたは、再葉の餌よ」

そういいながら、大きく膨れ上がった中本の手が俺の頭を握りつぶそうとしていた。

それと同時に、俺は意識を失っていた。



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