092
中本は、高慢な姫だ。
再葉の幼なじみと本人は言っているが、それは嘘だ。
再葉は、二十五歳の不死者だ。
幼なじみというのであれは、それは矛盾が生じる。
「あら、恋の話?あたしも混ぜて」
「恋の話じゃない、何でも首を突っ込んでくるな」
「そう、でも彼女は違うようね」
「ち、違わないわよ」
なぜか、恵理那が否定する。
そういえば、俺に告白したのは恵理那だよな。
何となくだけど、そのことを思い出した。
「恵理那は、もしかして彼が好きなの?」
「そ、そうじゃなくて」
「かわいい」完全に茶化している中本。
彼女は、大人びていて妖艶だ。
それで、恵理那がわかりやすく顔を赤くしていた。
「もうっ、そういうのは言わないで!」
「あら、本当にかわいいわ、委員長」
「だからって……」
「でもね、委員長。彼は私に話がしたいのよね?」
そして、上目遣いで俺の方を見てくる中本。
何か、俺の考えていることがわかっているかのようだ。
「どこで話す?ここか?」
「いや、放課後デートしましょ。
あなたの知りたいことを、二人きりで」
中本は、人差し指を立てて俺にそう言ってきた。
それは、俺を誘惑するかのように言ってきていた。




