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一年彼女  作者: 葉月 優奈
六話:一年彼女を知る転校生
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俺は今までのことを思い出して、理解できなくはなかった。

再葉の発作に美来の姿。

それは、いろんなことが起こって理解に苦しんでいた。


「不死者?」

「死なない、老いの来ない人間よ。

時間逆流で、不死者は死なないの。

強力な身体能力を得ることで、屈強の肉体を手に入れる。

その代わり、死ぬよりも辛い苦痛を永遠に浴び続けないといけない」

「それが、再葉と美来か」

「再葉の方が、美来よりもはるかに苦しいの。

それは間違いないわ。美来と違って再葉は成功したから」

「なんだか、全くピンとこないな」俺が首をひねった。


「今ここで話していることはすべて事実で、間違いではないの」

「それで、再葉が記憶を失うこととは?」

「再葉は、その不死者の運命から逃れるために自分の体に爆弾を仕掛けた」

「爆弾?」

「本郷君、あなたは見たのでしょ。

再葉が、タワーの上から爆発をしたのを」

「そうだ、爆発したんだ」

俺はこの目ではっきり見て、覚えている。

タワーの上から、爆発をしたのを俺は知っていた。


「あれは、一年後に爆発するあの時限爆弾。

再葉が自ら取りつけて……あそこから飛び降りたの」

「そんなことって……」俺は自然と涙が出ていた。

それは俺が、最初に再葉と別れたあの日。一年彼女最後の日だ。

再葉は飛び降りて、若葉のキスで忘れた記憶。

思い出すだけで、俺は涙が自然と出てきた。


「泣いているわよ」

「ああ、すまない」

美来からハンカチを受け取って、涙を拭っていた。

そのまま、俺は美来を見ていた。


「あの爆弾は、なぜ再葉がつけたんだ?」

「終わらせたかったのよ、永遠にくる苦痛を」

「時間逆流か」

「そう、あの苦痛は普通の人間には味わうことのない辛さ。

手のすべての爪をはがされて、全身をナイフで切りつけられるような痛み。

苦しみは、永遠に解放されることはない」

「だから爆弾を?」

「そう、一年後に爆発する爆弾『リセット』を体に埋め込んだの」

美来の言葉に、俺は親身に聞いていた。

再葉が自分の体に爆弾を仕掛けて、俺と付き合っていた。

それを知った瞬間、俺は胸が苦しくなった。

俺は再葉の苦しみを、全然理解していないのだと思い知らされた。


そんな俺が乗っている車は、あるアパートの前に止まった。

それは香音のいたアパートだ。


「ここって……」

「ここは私の家なの」

若葉が紹介するが、美来は引き戸の車のドアを開く。


「いったん離れて、敵がいる」

そういいながら、車の外に飛び出た美来は険しい顔で車の外に出ていた。

それと同時に、バキューンと大きな銃声が聞こえてきた。



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