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一年彼女  作者: 葉月 優奈
六話:一年彼女を知る転校生
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バスから降りると、そこは畑が広がっている。

広がる畑に、車道がある。

少し先には民家が何件かポツポツ立っているが、かなり田舎だ。

こんな場所を、俺は香音と二人で歩く。


「どこにいくんだ?」

「ここで起こることを、あなたは口にしてはいけない」

「え?」

「誰にも、しゃべらないことを約束して」

香音の顔は、いつにも増して険しい感じがする。


「しゃべらないけど、再葉がいるのか?」

「あなたの目で確認して」

「そうか、わかった」

俺は香音の要求を、受けることにした。

再葉に会えるなら、なんだってしてやってきた俺だ。

その要求を聞くことぐらい、俺は難しくはない。


「で、どこまで?」

「この先……ここ」

香音が指をさしたのは神社だ。

しかし、そこは廃れた廃神社。一見すると木々に隠れて鳥居も、ない。

だけど小高い丘を切り崩したその上には、社がしっかり見えた。


「なんだ、ここは?廃神社?」

「この辺りに再葉はいる」鳥居があったと思われる丸太を横目に、香音が上がっていく。

それについていくように、俺も香音と一緒に登っていった。


「どうして?」

「誰かがいる」

数段上って、香音は上の方に気配を感じた。

すぐさま、香音は俺の手を引っ張った。


「香音、どうした?」

「音を出さないで」

「え?」そのまま、近くにある茂みに隠れた。

それから間もなくして、俺たちが昇るはずの神社から足音が聞こえてきた。

それは、二人の軍人だった。



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