067
三日後、俺は夜の駅前通りにいた。
あれから俺は、学校にも行かずに探していた。
駅前の繁華街は、にぎやかな夜の活気がある。
夜の街を、俺はフラフラになりながら歩く。
俺はほぼ寝ていない。
家にいるときはパソコンで、若葉や再葉の居場所を探す。
どんな情報でも、俺は目を凝らしてみていた。
そこで見つけたのが、駅前に若葉の姿が現れたということだ。
だから、俺は向かっていた。会えるかどうかもわからない若葉を、四時間も俺は探していた。
(九時半か)
長い時間、俺はアテもなく町をさまよっていた。
少し頭がぼーっとする中、俺は人を探す。
たまにほかの人と目が合って、俺は睨まれたりもした。
(これもハズレか)
ずっと、この生活が続いている。
再葉に通じる道は、若葉と香音しかいない。
その香音は、あれから三日学校にも来ていない。
(香音も今日は、来ない)
俺は、香音が休んでいるのを知っている。
元々中学から休みの多い方ではあるが、香音はいない。
「あら、どうしたの?」
「その声は……恵理那か」
それは、塾帰りの恵理那だ。
制服姿で、長い髪をしている恵理那。
通学カバンを持ったまま、俺の方に近づいていた。
「恵理那、こんな街中で夜に」
「塾帰りよ、本郷君は?」
「人捜しをしている」
「そう」恵理那は、俺の言葉を察したのだろうか。
「四十万さんは、引っ越したんでしょ。この磐田にいるの?」
「ああ、いる……かもしれない」
「かもしれない」
「わからないんだ、ただ再葉は死んでいないって」
「でも、それならばなぜ本郷君の前に姿を見せないの?」
「それは……」
俺は確かに分からない。
再葉の秘密は、不確定な部分が多い。
響とは親密度が高いけど、恵理那とはそこまで仲が良くはない。
「でも、わかった」
「何がだよ?」
「あなたの、四十万さんに対する気持ち」
そういいながら、恵理那は笑みを浮かべて俺を見ていた。
穏やかなその顔で、俺の顔を覗き込んでいた。




