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一年彼女  作者: 葉月 優奈
五話:一年彼女のいない世界
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夜中、俺が目を覚ました時はベッドの上だった、

どうして俺が、ここにいるのかわからない。

暗い自分の部屋の中、俺は部屋を見回す。

電機はついていないし、薄暗く見える時計は深夜三時を指していた。


(なんでここにいるのだろうか)

俺は何も理解できない。

当然、俺は頭の中で少し前のことを思い出そうとした。

だけど、俺は思い出せない。

まるで一日中寝ているかのようだ。


(俺は何を、していたのだろうか)

まるで思い出せない、こんな感覚はいつ以来だろうか。

その前の日の記憶が鮮明に覚えているのに、昨日のことが思い出せない。


(何が起きたんだ?おとといは出かけるから)

あれ、どこに出かけるんだっけ?ああ、東京だ。

でも、平日だよな。修学旅行は秋だから、季節的に違うし。


なぜ、俺は東京に行っていたのだろうか。

俺はその理由を、全く思い出せないでいた。

何かものすごく大事な記憶が、スッポリと抜けているようだ。

ベッドの上から立ち上がって、窓を見た。


その窓には、雨が打ちつけていた。

マンションの三階の下、そこには深夜にもかかわらず傘が見えた。

強い雨が降っていて、誰かが帰ってきたのだろうか。


「雨、雨の日……傘」

頭の中が痛い。何か、大事なものが思い出そうとしていた。

そんな俺は、机を見ていた。

机の上には、スマホが置いてあった。

ぼんやりと闇の中で、スマホの画面を見る。


カレンダーのアプリには、デートの日と書かれていた。


(デートの日?誰とだ?)

だけど、その顔がかすかに思い出される。

傘、髪の長い少女、デート、東京……俺の中でそれらが一人の人間を、呼び覚まそうとしていた。

その人間は、顔がモヤのようなものがかかっていてわからない。

だけど、間違いなくそいつはいる。

俺が知っている中に、デートの相手がいる。

そんな中で、俺はスマホをさらに操作する。


「これは……ふた……ば」

そうだ、俺は思い出した。


スマホには、俺の忘れていた記憶がはっきり残っていた。

それは四十万(しじま) 再葉という俺の彼女。

スマホの再葉の写真を見て、俺はすべてを思い出した。


「俺は思い出したぞ、再葉。再葉っ!」

俺は夜なのに、泣いていた。

一人で、その場にしゃがみ込んで号泣していた。



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