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一年彼女  作者: 葉月 優奈
四話:一年彼女の最後の日
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俺は必死に探していた。

それは、いなくなった彼女。

俺を置いて飛び降りた彼女、四十万(しじま) 再葉だ。


再葉を探して、ひたすら走る。

フラフラになりながらも、俺は探し求めていた。

タワーの近くにある、交番を見つけた俺は藁にも縋る思いで入っていく。

いたのは、警察官が二人だ。


「助けてくれ!俺の、俺の彼女が……」

「落ち着いてください、迷子ですか?」

「いいえ、飛び降りた。タワーの上から」

「タワーの上から?まさか」

警察官の一人は、薄ら笑いを見せていた。

全く俺のことを、相手にしていないようだ。


「飛び降りたのなら、すぐに本部から連絡が入るし。連絡は来ていないよ」

「嘘だ、俺は見た。俺の彼女、再葉が飛び降りたのを」

「まあまあ、落ち着いてください。彼女さんの名前は、容姿的特徴とかない?」

「水色のワンピース、ショートブーツの髪の長い女の子で。

年は十六だけど、少し幼くて。それで……」

「なるほど、わかりました。まあ参考人として」

そんな時、一人の警察官が無線を受け取っていた。

胸にある大きなトランシーバーを手に取って、何やら頷く。

発信主が、何か偉い人なのだろうか。その顔は、真剣な顔を見せていた。


「わかりました」

連絡のやり取りを終えた警察官が、トランシーバーの電源を切っていた。

そのまま、険しい顔で警察官が俺を見ていた。


「ところで君の名前は?」

「本郷 健斗」

「なるほど、わかりました。今、迎えが来ますので」

「迎え?俺は……」

「いえ、あなたの彼女さんについては解決しましたから」

「解決って……何も」

俺は憤っていた。

再葉は、俺のそばにいない。

タワーの上から飛び降りて、俺の前からいなくなった。


とにかく、俺は再葉に会いたい。

もう一度会いたい。

俺は、その感情だけでここにいた。

何でもいい、何か手がかりが欲しかった。


「大丈夫ですよ、ほら、お迎えが……」

そんな交番の前に、一台の車が横づけされていた。

その車に、俺は見覚えがあったしまもなく運転手が姿を見せた。


「本郷君、帰るわよ」それはスーツ姿で、若葉が姿を見せていた。



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