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一年彼女  作者: 葉月 優奈
四話:一年彼女の最後の日
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一年は、あっという間だ。

この日は平日だけど、学校をさぼった。

デートで学校をさぼったのは二回目だ。俺は再葉と新幹線の中にいた。

そして、新幹線車内の電光掲示板は六月二日だ。


「しかし、この日は新幹線で東京とは」

「この日は、とても大事な日ですから」

「ああ、俺は来てほしくなかったけどな」

再葉を目の前に、俺は口惜しそうに再葉を見ていた。

それは一年彼女、最後の日。


「私もです……」

「なら一年彼女じゃやめようぜ、俺と再葉の関係はこれからも……」

「続きません」

再葉は、そこだけは強く否定した。

俺の言葉は、完全に遮っていた。


「でも、再葉と一年間いろいろあったよな」

「はい、どれも楽しかったです。公園でのデート、浜名湖でのデート。

体育祭に、自宅デート、クリスマスとバレンタイン。

そのどれもが、私の思い出です」

「そうだな、一人の女子と長く向き合うのは初めてだったから」

「健斗はそれでもほかの女の子と話すけど」

そういいながら、少し拗ねている再葉。

すねた顔でさえも、再葉はかわいかった。そして愛おしい。


恋愛を、俺は最近ようやく理解した。

何気ない相手の感情、仕草を愛せるようになるのだろう。

再葉との他愛ない会話でさえ、俺は楽しく心地よい時間だった。


「まあ、仲のいい女子だよ。ただの友達。

再葉以外では、そんな感情にならないし」

「そんな感情って?」

「まあ、その好きというか……」

「健斗っ!」ちょっと照れている再葉。

だけど、俺はやっぱり気になることがあった。


「どうしても聞きたいことがってな」

「ええ、健斗」

「聞いてくれるか?」

「わかっている」

俺の言おうとしていることが、再葉もわかっている。

この質問は、初めから疑問に思っていたこと。

それは、どうしても聞かなければいけないことだ。


「再葉。一年彼女が終わったら、俺たちはどうなるんだ?」

それは、この日の後のことだ。

俺は怖くて聞けなかったこの質問を、俺はあえて口にしていた。



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