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一年彼女  作者: 葉月 優奈
四話:一年彼女の最後の日
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ゴールデンウィークの遊園地で、一人の人間を探すのはとても難しい。

混雑する園内で、俺は走り回った。

人をかき分け、一人の彼女を探す。

だけど、人ごみに消えた再葉は見つからない。


(どこに行ったんだよ、畜生……)

俺は走り回っていた、昼間から夕方にかけて。

だけど、再葉は見つからなかった。疲れた俺は、息を切らして外灯に手をついていた。

走り回って、俺の顔は憔悴していた。


「再葉っ……どうして……」

俺は再葉の言葉がわからない。

彼女は、何をしようとしているのか。

再葉は、大きな問題を抱えていてそれを一人で消化しようとしていた。

だけど俺は、そんな再葉を助けたい。


「俺は、そんなに頼りないのかよ」

うつむいてつぶやく俺に、一人の女が近づいてきた。


「再葉かっ!」

俺は後ろに振り返ると、そこには恵理那がいた。

暑いこの日でも、長そでのブラウスを着てロングスカートの恵理那だ。

二年になっても、同じクラスメイトの恵理那。

私服の恵理那を見るのは、初めてだ。


「恵理那?」

「本郷君、どうしたの?なんか苦しそうよ」

「再葉を見なかったか?」

「四十万さん?彼女は確か観覧車の近くに……」

「マジか、ありがと」

俺は立ち去ろうとしたが、そんな俺の手を恵理那が捕まえた。


「恵理那……」

「四十万さんも、本郷君も苦しそう。

あなたたち、一体何があったの?」

「恵理那には関係ない」

「そんなこと、言わないでよ!」それは恵理那の強い口調だ。

心配そうな目を、俺に向けてきた。


「ちょっと喧嘩した」

「喧嘩って、それは早く仲直りした方がいいわよ」

「恵理那……」

「ほら、こっちよ」

そんな恵理那は、俺の手を引っ張って走り出した。


「お前、ちょっと、そんな性格だったっけ?」

「同じクラスメイトなんだし、困っている人がいたら助ける」

「だけど……」恵理那は、俺に一度告白している。

告白した恵理那に、俺は返事を返していない。


「女の子は、絶対に一人にしちゃだめよ。

手だって、離してはいけないの」

「そういうものなのか?」

「当たり前でしょ」恵理那は、少し怒っているようだ。


「ああ、そうだな。俺が再葉の手をしっかり握ってやらないとな」

「それに四十万さん、あなたを待っているわ」

恵理那の言葉に、俺は少し救われた気がしていた。



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