表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一年彼女  作者: 葉月 優奈
四話:一年彼女の最後の日
53/161

053

俺は、再葉の運命を理解できない。

いつも大事なことになると、彼女は「運命」という言葉で逃げてしまう。

その言葉は、再葉の根幹にあるような言葉。

彼女を支えているその言葉の意味を、俺は知りたかった。


「その運命は、誰が決めている?」

「神です」

「嘘だ、そのメモはなんだ?」俺は再葉のカバンを指さす。

肩にかけたバッグに、再葉がメモを忍ばせているのを俺は知っている。


「これは……その」

「そこに、メモがあるのはわかる。

それが再葉に、命令を出しているようで……メモに従いすぎているだろ」

「私は傀儡じゃない!私は感情があって……その」

再葉が、困った顔で俺を見ていた。

それは救いを求めるような、そんな顔で。


「そういうときだけ、俺にすがるのか?」

「ごめんなさい、健斗」

「いつも俺にいくつも隠しごとをしていて、俺は心配なんだよ。

再葉が、何か危険なことに巻き込まれていないか。

初めは、そこまで気にならなかったけど。今は気になって仕方がない。

教えてくれよ、再葉との感情を共有したいんだ」

「健斗が?無理」

「なぜだよ?」

「健斗は、どうしても巻き込みたくない」

なんだろう、その言葉どこかで聞いたような。

だけど、その言葉をどこで聞いたのか俺は思い出せない。


「ごめんなさい」

一言、言い残して再葉は俺から離れていった。

行列を抜けて、そのままどこかに走っていった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ