052
俺と再葉は二年生になった。
この日、俺はデートに出かけていた。
今、俺は遊園地にいる。俺は、再葉と二人で並んでいた。
ワンピース姿でおしゃれをしている再葉と、ロックバンドのシャツに長ズボンの俺。
今日は春先でも少し暑いので、半袖だ。
「アレに本当に乗るのか?」
俺の質問に、無言に答えていた再葉。
そんな再葉と俺の前には行列が並ぶ。
その行列は、絶叫コースターが先に見えた。少しずつ行列が進んでいる。
「俺、ジェットコースター乗るのは小学生以来だな。再葉は?」
「私は、初めてです」
「そうか。じゃあなんで乗るんだ?」
「運命だからです」
また再葉が言う言葉、この言葉に再葉は支配されているような気がする。
「運命って、またそれか」
「はい、私は運命を信じています。
健斗の彼氏になれて、こうして私は幸せですから」
「本当に幸せなのか?」
「え?」俺は再葉に問いただして、再葉が首を傾げた。
俺は、最近起こっている再葉の僅かな変化を見逃さない。
長く付き合うと、相手の細かいところに目がいくからだ。
「幸せですよ」
「本当にか?最近は辛そうだぞ」
「そんなこと……ないです」
やはり含みを持たせて、再葉は言っていた。
「俺でよければ相談に乗るぞ、一応彼氏だからな」
「健斗、優しいのね」
「当たり前だろ」俺も、少し照れくさそうにしていた。
「ねえ、健斗。この時が長く続けばいいと、私は思うの」
「ああ、そうだな。一年彼女だっけ、もうすぐ一年になるのか」
「うん」一年彼女、スタートは去年の六月。
今は五月だから、あと一か月ということになる。
「その一年は、伸ばせないのか?」
「できません、それも運命ですから」
そんな俺の前で、再葉は悲しそうな顔を見せていた。




