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一年彼女  作者: 葉月 優奈
『一年彼女』投稿23
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(ERINA’S EYES)

私はいつも通り、夜は駅前の塾に通っていた。

受験で、いい学校に行く。それは両親の願いだ。

そのためにも私は、常に努力を惜しまない。

それが正しいと思っていた。そんな価値観を変えたのは、あの人だったけど。


「委員長」

「あれ、飛鳥さん」

そこには少し日に焼けた少女がいた。私と同じクラスの、用宗(もちむね) 飛鳥。

クラス一の運動神経を誇り、静岡市内から通っている。


「今日も勉強なの?」

「ええ、私はいい大学に入りたいから……でもね」

「ん?」

「あなたも部活?」私は、飛鳥に話題をすり替えた。


「そう、部活。体を動かすのが、好きだから」

「そうね、あなたらしいわね」

「ねえ、最近恋している?」

「え?」唐突に、飛鳥が私に聞いてきた。

たまに、驚かされることを飛鳥は言ってくる。


「私は……もう恋はしない。今は勉強にいそしむのよ」

「それって退屈じゃない?」

「まあ、いい大学に……」

「もっと楽しくやろうよ、ね」

「えっ、ちょっと」

そんな私に飛鳥が、強引に手を引っ張ってきた。


「ちょっと遊ぼうよ」

「遊ぼって、あんたは電車の時間が」

「そしたら、折角だし恵理那の家に泊まる」

「ええっ!」

私はさらに脅かされた。

でも、彼女なりの気遣いなのかもしれない。


一年前の修学旅行で、私は彼にフラれた。私をふった彼には彼女がいた。

だけどその彼女がいなくなって、私はチャンスだと罪悪感ながらに思ってしまった。

だけど、そんな彼は私に振り向きもしない。


「行こっ!」

最後まで無邪気な笑顔を見せて、私は飛鳥に連れていかれた。

それは夜の街へ。



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