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一年彼女  作者: 葉月 優奈
『一年彼女』投稿23
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(FUYOU’S EYES)

私は、夜になってもこの公園にいた。

健斗から言われたあの日、私は覚悟をしていた。

私は、ここで役目が終わりのはずだった。

そんな私には、まもなく黒い車が待っていた。


「芙蓉、戻ったのか」

「ええ、あんたはよく生きていたわね」

そこには、筋肉質の男だ。

名前を塊という、私の相棒だ。

最も、現在は任務をしていない。本体である雲吞は、壊滅状態だ。


「この雲吞も、そろそろ日本から撤退するしかないようだ」

「そうね、ここを出るのね」

「ああ、お前はうれしくないのか?芙蓉、中国に帰れるのだぞ」

「別に」私は本心だった。

今の私の居場所は、中国にはない。

雲吞というのは、元々組織が中国系の企業によるものだ。

中国人であり、ちゃんとした名前もある私はこの芙蓉という偽名を使っていた。

もちろんそれは、雲吞を抜け出した再葉を探すため。


「彼女の身柄はもう捕獲は、できないし」

「収穫はないが、ほかにアプローチがあるだろう」

「そうね」

「お前だって、今は不死者だろ」

「劣等生だけど」塊に、私は愚痴を吐いた。

それでも武骨な顔で塊は、私の話を聞いていた。


「じゃあ、出発だ」

「待って」塊の言葉に、私は手を挙げて止めた。


「どうした?」

「明日にしてくれない?せめて彼に会いたいの」

「彼?」

「ああ……うん、私のターゲットよ」

それは私が派遣された、要因となった人間。

再葉を確保するために、近づいた一人の人間。


「わかった、それじゃあ、一日待つが……いいのか?」

「ありがと」私は素直に、塊に感謝した。

その塊は、一人で黒い車に乗り込んでいた。



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