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一年彼女  作者: 葉月 優奈
『一年彼女』投稿23
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エレベーターに乗ると、そこは天空の世界。

僅か数分で、俺たちはビル何十回分もの高さの上にいた。

展望台に来た俺と再葉は、長めを見ていた。


「わー、高いっ!」

「再葉は、高いところが好きなんだっけ?」

「うん」この展望室に来て、再葉は嬉しそうだ。


「よかった、再葉の好きな場所で」

「高いところは好きですね、天国に近いから」

「天国っていうなよ」

「私たち不死者は、天国に行けないですから」

それは、再葉の中にある思いだろう。

不死者という、世界にはありえない存在は死後の世界に安らぎを求める。

だけど、そんなことはさせたくない。


「彼女をやめた……」

「どうした」

「私、思い出したのです」

「マジか……」

俺は、不意に両手をつかんでしゃがみだす再葉の手を握った。

かがんでいる再葉に寄り添う俺、周りの客に注目されていた。


「そう、この景色は最後にしようと思っていたので」

「最後?」

「私は、二度と健斗を思い出さないように……

二度と表の世界に出てこないように……

二度と私は目を覚まさないように……そう思ったの」

「だけど、目を覚ました」

「私は死にたかった。あの日」

再葉は、切なそうな顔で泣きながら言っていた。

それは、俺の前で彼女がはっきりと言葉にしていた。



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