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未来は、再葉と一緒に暮らしている。
そして、同じ不死者の研究をされた人間だ。
だからこそ、彼女の価値観や見えているものは大事だ。
「再葉が好きなものは、一体なんだ?」
「あなたよ」
「即答だな」
「あなたのことを、いつも話していた。
デートを始めたあの日から……ううん、その前からも美来に聞いたのはその話。
恋をしたとか、好きな人がいるとか」
「そうか」
再葉が美来に話をする姿が、想像できた。
感情豊かで、時に強引な再葉。
彼女がしつこいほどに美来に話をするけど、美来のうんざりする顔。
全てが想像できて、どこかうれしかった。
「あなたは再葉を救うために、美来に聞いたのでしょ」
「全くそうだ」
「だからこそ、再葉には素直に接するべきだと思う。
再葉は、あなたの言葉を待っているから」
「俺の言葉」
昨日、俺は初めてちゃんと告白をした。
だけど、その告白は最後までできなかった。
あの時、最後までできていればと悔いる場面もあった。
あの雰囲気を、もう一度作らないといけない。
「そこなんだよな……」苦笑いする俺。
「あなたには、期待しているわ。再葉のことを、女にしてあげて」
それは美来が、初めてしてきた俺に対する期待だった。




