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一年彼女  作者: 葉月 優奈
十話:一年彼女の運命の時
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両手をついて、俺が再葉を見ている。

この体勢で、再葉を見るのは初めてだ。

意外と、恥じらう再葉もかわいい。俺を見る目が、感情的だ。


「再葉、好きだ」

「え?」

「俺は再葉が好きだ、これはもう止められない」

「なぜ……あの時……」

再葉が顔を赤らめて、つぶやく。

その言葉を、俺は聞き逃さなかった。


「再葉……思い出したのか?」

「わからない……けど」

「再葉、俺は勇気がなかった。

再葉のことが本当に好きだという確信もなかった。

だけど今は違う、はっきりしている。

俺は再葉が、好きだったってこと。

なんで言えなかったんだろうな、たった一言なのに」

自分を俺は責めていた。響のことを、俺は非難する権利はない。

責めていても、再葉に思いが伝わることはない。

だけど、再葉にこうして会えた。だから再葉に伝えないといけなかった。


「これから、俺といっぱいデートしてくれるか?」

「はい」

「俺の彼女でいてくれるか?」

「はい」

「俺を好きでいてくれるか?」

「は……」だけど最後の言葉を言う瞬間に、再葉の様子がおかしかった。

なんだか、眠そうな顔に変わり目をつぶっていた。

急に呼吸も乱れて、苦しい。


「再葉……」

「ダメ……苦しい」

「再葉、しっかりしろ!」

俺の前にいる再葉は、苦しみだした。

それは普通ではない、恋の苦しみではない。

俺はそんな再葉を見ながら、俺はあることを思い出した。


(記憶を戻さないと、再葉は死ぬ運命だ)

その時が迫っているのか。カレンダーの日付は七月十四日を示していた。

それは、運命の日まであと二日と迫っていた。



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