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一年彼女  作者: 葉月 優奈
十話:一年彼女の運命の時
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俺は一度、中本に騙されていた。それだけじゃない、随分と俺は中本にひどい扱いも受けた。

だから、中本を信用しているわけではない。

中本がどういう態度でいても、俺は彼女に心を許すことはできない。

それでも、俺は彼女に話すことがあった。


「俺は、中本に聞きたいことがある」

「何?」

「再葉は、どんな子だったんだ?」

「優秀な子。雲吞の中で、最も寵愛されていた」

「優等生ということか?」

「あなたは会ったのでしょ、チュパカブラに」

中本は、鋭く俺に言っていた。


「ああ、会った」

「チュパカブラの血液から、私たちは作られたの。

それでチュパカブラの血と、私たちの体が対応するからどうかで決まる。

その数値が一番高く、不死者に限りなく近い再葉は優等生なの」

「優等生ねぇ」

「私も不死の力を得たけど、不完全なの。

時間逆流が次々行われるが、いずれ人外の存在になる。

そうなれば、私はユズリハに殺されるでしょうね。

若葉が最後、私を殺す運命よ」

中本が、冷静に言っていた。

自分の死期を、中本は理解している。


「それも、チュパカブラの運命か?」

「ええ、彼の運命は絶対だから」

「そんな運命、変えろよ。中本!」

俺は叫んだ。それを聞いて、中本が驚いた顔を見せた。


「どうして、チュパカブラは未来を見て運命というのよ。

それを変えることは……」

「俺は変える。運命は変えられる。

再葉が死ぬ未来なんか、俺は嫌だから」

「本郷……あんた」

俺は強気の顔を見せた。

中本は、そんな俺をどこかうらやましそうな顔で見ていた。



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