表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一年彼女  作者: 葉月 優奈
九話:一年彼女の原材料
117/161

117

服装検査で、次々と生徒が(ふるい)にかけられていく。

恵理那の指摘は厳しくて、女子生徒の泣き言も聞こえてくる。

飛鳥もまた、恵理那を見ながら身構えていた。

校門前の列が進み、俺はやがて恵理那の前に来ていた。


「次……あっ」

「よお、恵理那」

「なんで来たの?」

「学校なんだから、当然だろ」

「それは、そうだけど……」

恵理那は、困った顔を見せていた。

俺を意識しているクラス委員の恵理那は、周りも認める優秀な生徒だ。


「なあ、恵理那」

「何?」

「恵理那はデートしたことあるのか?」

「え?あ、あ」

明らかに慌てている様子だ。

そのまま、顔を赤らめて俺から視線を逸らす。


「俺は究極のデートを、考えているんだ」

「それは……誰と?」

「ああ、そうだよな」

再葉のことを、さすがに口にはできない。

再葉のことは、雲吞に狙われているからだ。


「誰か好きになった人がいるの?」

「まあ、例えば……だよ」

「下手なウソね、好きな人がいるんでしょ」

それでも、執拗に聞いてくる恵理那。

恵理那は、真剣な目で俺を見ていた。


「まあ、そうだ。残念だけど、お前ではない」

「ひどいことを言うのね、本郷君は」

「ああ、そうだよ。恵理那」

「それでも、あたしに聞きたいの?」

「恵理那なら……そういうの考えるのわかると思ったから……」

俺は、恵理那に頼っていたのかもしれない。

いつも頼れるクラス委員長。

クラスでも、優秀な委員長の恵理那。

だからこそ、俺は彼女を頼りたかった。

究極のデートのためには、男の価値観だけではだめだ。


「わかったわ、今日の放課後付き合いなさい」

そんな恵理那は、どこか吹っ切れた顔で俺に言っていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ