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チュパカブラはオリジン。
それは不死者、ノスフェラトゥとしての存在だ。
彼の存在は、再葉たちに大きな影響を与えている。
若葉から、説明があったが現実に言われると確かにチュパカブラは人知を超えた存在だ。
「彼は、千年以上も生きているの。いわばすべての人類の先輩ね」
「先輩って、それはマジか?」
「いやあ、長く生きているだけの老人ですよ」
「あんたも時間逆流が?」
「ええ、あるけど。慣れているし。それに時間逆流しないと不死者じゃないだろう」
チュパカブラは、あっけらかんとしていた。
彼もまた不死者だ、しかも長く生き続ける存在だ。
「まあ、彼らは人工の不死者だからな」
「なんだよ、人工って?」
「雲吞が作った、作られた不死者」それを言ったのは、若葉。
「君は、私を討とうとした。だけど君は裏切った。
四十万家を捨てて、君は雲吞に入った」
「そこにしか、居場所がなかった」
「だけど、君の英断は間違っていないと思うよ。
少なくとも、あの時覇王弓を引かれていなければ」
「そうだ、あの覇王弓は……」
俺は丁に矢を放たれて刺さった。
そのあとは、俺の体に変化はない。
「あの矢は、普通の人間が刺さると……時間の流れが急劇的に暴走するんだ」
「マジか……で、俺は?」
「それに関しては心配ない、我が何とかしてやろう。そのことで呼んだのだろう、若葉」
「まあ、それもあるけど……」
若葉は首をひねっていた。
「再葉を助ける方法を、彼に教えてほしいの」
「おお、そうか」
そういいながら、チュパカブラは若葉の言葉に頷いていた。
「わかった、では少年。こちらに来てくれるか?」
チュパカブラは、そういいながら俺を手招きしていた。




