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一年彼女  作者: 葉月 優奈
八話:一年彼女の人ならざる姿
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ユズリハの美来と、雲吞の中本。

この二人が、向き合う構図。俺の目の前で、二人の女が激しくにらみ合っていた。

足を縛られたままの俺は、二人の戦いを見守るしかない。


「あなたは失敗作なのよ」

「そう、美来は失敗作」

「そんなあんたが、私の前に出てくるとはね。ユズリハも人がいないのかしら?」

「ユズリハは、戦争屋じゃない。侵された子供たちの心の依代よ」

美来は、はっきりと言い放つ。

それでも、中本は不敵な笑みを浮かべた。


「ユズリハは、そんな組織じゃない。

若葉は、不死者を根絶やしにしようと考えているだけ。

あの若葉についていけば、あなたはいずれ滅ぼされるわ」

「若葉のことを、悪く言うな!」

美来は叫ぶ。倉庫の中で、美来の声が響く。


「あなたも知っているでしょ、若葉の過去を」

「知っているけど、あの時の若葉とはもう違うから」

「何が違うの?過去は変えられない」

美来の言葉に、冷静に中本が否定した。

それでも、美来は全く食い下がらない。


「過去は変わらないけど、若葉は変わっていく。

美来は、若葉のやることを支持する」

美来は、そのまま中本に殴りに行く。

しかし中本は、美来の飛び掛かる拳を受け止めた。

また、中本の手が大きく見えた。いや、大きい。


「あの手、でかくない」

それは、相撲取りよりももっと大きな中本の掌だ。

野球のグローブ並みに大きくなった中本の掌に、小さな美来の拳が納まっていた。


「そんな若葉は、私を殺そうとしたのだから」

中本は、美来の右こぶしを握りつぶそうとしていた。



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