001話
【城主の巻物】城主となった者が扱うことのできる巻物。そこにはMPを消費して建物の建築、修理の他【ドール兵】540体を召喚できる権限も有していた。
では領主はどうだろう?
【国主の巻物】領主となった者が扱うことが出来る巻物。そこにはMPを消費して建物は愚か治水などの作業も含まれ、【ドール兵】2,700体を召喚できる権限を有し、【軍団長】や各種【内政官】を任命することで自身が持つ権限の一部を貸し与えると言う物が有る。
【軍団長の巻物】軍団長に任命された者が扱うことが出来る巻物。そこにはMPを消費して陣や砦を築く能力の他【ドール兵】1620体を召喚する権限を有する。
【内務官の巻物】内務官に任命された者が扱うことが出来る巻物。そこにはMPを消費して治水や開墾を行うことが出来る。また戦闘を行えない【ドール兵】を54体召喚する権限を有している。
【刑務官の巻物】刑務官に任命された者が扱うことが出来る巻物。そこにはMPを消費して簡単な傷を治せる術や治安維持のための【ドール兵】54体を召喚することが出来る権限を有する。
【諜報官の巻物】諜報官に任命された者が扱うことが出来る巻物。そこにはMPを消費して隠れることや建物を隔ても中の声を聴くことなど術を使用できる他、筋力値は他の【ドール兵】より低いが素早さや器用さが高い【ドール兵】を54体召喚する権限を有している。
【軍師の巻物】軍師に任命された者が扱うことが出来る巻物。そこにはMPを消費して陣や砦の他罠なども築くことが出来る。また【ドール兵】を540体召喚する権限を有している。
主だった巻物はこのくらいだろうか。これらの巻物は身分証としても使え、買い物をする場合に後払いで品物を買うことが出来る。(これはその者が払えない場合は国主または国の財政より支払われ商人たちの負担とならない仕組みが確立されている為にできるおまけの様な物である)
美濃の国
国主(1):アスカ
軍団長(1):カエデ
城主(4):ドウサン、ヨシミチ、モリナリ、ナオモト
軍師(2):ハンベイ、ユキナ
内務官(4):シズカ
刑務官(4):シャルロット、ハルナ
諜報官(4):カリナ
美濃をなし崩し的に譲られたアスカはドウサンを軍団長に仕様と思っていたのだが・・・
「息子に反乱を起こされた者が軍の頭では示しがつかない」
と拒まれ、交渉の結果ヨシナカ軍本隊との最前線である大垣城の城主とすることで落ち着き、軍団長はカエデが着くこととなった。
「私で良いのか? まぁ引き受けたからには騎馬隊でも編成してみるよ」
引き受ける代わりに大量の馬を仕入れることとなりて痛い出費となった。
「私の【姫軍師】と諜報官は非常に相性が良いのですが・・・」
「罠などを人的ではなく作成できるのは、それだけでも戦場では有効ですし、不測の事態に陥った時に直属の兵力は必要でありましょう」
ハンベイの言葉によりユキナは軍師に就任する。そして
「各種内務官は最低1人は必要でありましょう」
ハンベイの助言により、内務官に戦闘が苦手なシズカをつけ、【狩人】についていることも有りカリナが諜報官につき、刑務官に残り2人のシャルロット、ハルナが付くこととなった。
他にも【六文】から雇うと言う話になったのだが
「シキノ様の護衛依頼を受けているんですよね? であればただでさえ主力と言えるユキナさんとカエデさんがこちらに来ているのです。まずはそちらに専念してもらいシキノ様を送り届けた後にまだ人材不足であったなら雇うと言う形の方が良いのではないですか?」
「確かにアスカ様の言ももっともなのですが、就任させることで戦力の強化と言うのも考えて頂いた方が良いかと」
「そうですね。代表のシズネ様からは好きに使ってもらって構わないと言われてますし・・・」
渋るアスカにハンベイとユキナから意見が出る。
「それはどうかと思うぞ? 多分お前らはアスカの信用を得ているだろうが、他のメンバーまでお前らと同じくらいの信用は得ているのか?」
そんな2人に対しシャルロットが口を挟む
「確かにアスカ様の信用を得てからと言うのには納得ですね」
「ごめんなさい。確かにアスカ君にとってはそこは重要ね」
「ありがとう2人とも」
「いえ、私も焦っていたのでしょう」
「私もですね・・・まずは木曽のヨシナカ軍を相手にすると言う事だけど、それに関してはシズネ様が動いてタケダ軍の方で対応してくれます。ですので東側は防衛に専念すれば良いかと思います」
「であれば、皆様方には与えられた【人形兵】(ドール兵のこと)の修練に専念していただき、私とドウサン様で大垣城にてヨシナカ軍本隊ににらみを利かせましょう」
「そうだな。巻物から呼び出す【ドール兵】はレベル20と私の【ジョブ】で呼び出せる物より高いのだが、普通に領主軍の兵より弱いのは変わりがないからな」
ハンベイの意見にハルナが同調する。アスカが皆の顔を見回すと全員頷き了承する。
「分かりました。僕たちは来たる決戦までに【ドール兵】のレベル上げと装備の充実をしつつタマヅサにより荒らされた領内の修復と言うところですかね?」
「それが宜しいかと」
するとシャルロットが手を上げ
「あの子達もこっちに呼んでいいか? 何ならあたしが修行がてら迎えに行っても良いし・・・ダメか?」
『私も行きますから無茶などはさせませんよ』
「ちょっ! ミカエルさまそれどういう意味ですか!」
シンやアイたちをこちらへと呼んでも良いかとアスカにシャルロットが訊ねるとミカエルは援護のつもりだろうがシャルロットの言葉にちゃちゃを入れた様にシャルロットに捕らえられ、アスカは笑みを浮かべ
「構いませんよ。もし必要であれば僕の馬車を使ってください」
「む~・・・ありがとう・・・」
笑われたことによるものか、はたまた照れ隠しなのかシャルロットは小さな声でアスカにお礼を言う。
「でも、あの馬車に全員乗らないんじゃないのか?」
「それなら、馬車組合と言う物が有り、馬車の貸し出しを行っていますのでそれを駿河の国で借り、美濃の国にある馬車組合に返せば宜しいのでてゃないでしょうか?」
カリナが馬車の大きさと孤児院に居た子供たちの人数を思い浮かべ足りないと言い、シズカが馬車組合の情報を提供する。
「では旅費の方は美濃で持つことにいたしましょう」
ハンベイの言葉に【時間旅行者】であるアスカ達は分からずに首を傾げる。
「この役職を示す巻物には信用貸しと言う権利が有ります。無暗やたらに使っていただいては流石に困りますが、このような会議の場で了承された物であれば構わないかと」
ハンベイは会議の場で要求し、それがみんなの了承を得られるものであれば構わないと説明した。
「反対意見は・・・内容ですね。では孤児院の子達の旅費は国持ちということで」
「ありがとう皆」
アスカが反対意見が無いか確認し誰も反対しなかったことで費用を持つことが決定される。それに対しシャルロットは深々と頭を下げた。
「まっ私は大量に馬を用意してもらったしな」
「必要経費です。1,000を超える騎馬があると無いのでは戦略の幅が変わってきますから」
「そうですね。出来れば【タケダウマ】が良かったんですが・・・」
「そこまでの金額は今の美濃では用意することが出来ませんね」
「まさかタツオキの奴がここまで浪費していようとは儂も思ってみんかったわ」
ドウサンの言う通りここ美濃は東西の街道が通る場所であり平らな地形により石高も有るのだが・・・ドウサンが稲葉山城を留守にして隙にタマヅサに操られる前からタツオキが浪費していたことにより資金繰りに困っていたのである。




