第14話 布団かベッドか
「本当にベッド使わなくていいのか?」
「はい。私お布団で大丈夫です。お布団好きですし、それに天羽さんの寝る場所とるわけにはいきませんから。生身の人の方が大事です」
「、、、まぁ、いいって言うなら無理にすすめないけど、遠慮とかしなくていいからな、、?」
「はい。ありがとうございます。じゃあお布団お借りしますね」
花千代はリビングの隅に布団を敷き始める。この布団は客人用だが、ほぼ母と姉が使っている。二人は俺が都会近郊に住んでいることを良いことに地方から出て来てはここを宿代わりにしているのだ。
シーツを敷き始めたので反対側を持つと花千代がくすりと笑った。
「ありがとうございます」
「何で笑う、、、」
二人いればシーツの端と端を持って敷くのが当たり前だろ、、?
何か違ったか?
「ごめんなさい。天羽さんって本当に良い人なんだって再確認しただけです」
花千代は嬉しそうにシーツを伸ばしている。
シーツの端を持ったのがそんなに良いことだったのか、、?俺にはそこまで思えないけど、、、。
「よく分かんないな、、」
「ふふっ、分からなくて良いんです」
花千代はにこっと笑ってそう言った。
、、、、更に分からん。
あとがき
この度はこの小説を手に取ってくださりありがとうございます。作者の海 きいろです。
これからはこのような短編がちょくちょく出てきます。主に二人の日常を描いたものです。
レビュー・感想等お待ちしております。皆様の率直な声を聞けたら嬉しいです。
これからも可愛がっていただければ幸いです。