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死後の世界  作者: ケイスケ
2/2

死後の世界。 - 第2話:「死んだ後の世界」  【最終話】

 ―そして一瞬の痛みと同時に、俺は死んだ。








 ・・・・その瞬間、ふと意識が戻る。




 目を開けると そこは今まで居た世界と似たような世界だった。



 俺は見知らぬ部屋のソファに寄りかかっていた。





 ピンク色の目立つ部屋。


 俺には無縁な、「いい匂い」のする部屋だった。



 俺の頭には、なぜかヘルメット型のおかしな器具が付いていた。







「―ランキング ケンガイ。」







 頭に付いている おかしな器具が喋り始める。



 おかしな器具: 「196,443ポイント。263オク2192セン806イ。」




 俺: 「・・・・・・・・・は?」




 おかしな器具: 「モウ1ド プレイスルニハ サイテイ ミッカノキュウヨウ キカンヲ アケテクダサイ。」




「プツッ ――」





 それ以降、機械は喋らなくなった。


 俺はなにが身に起きてるのか訳が分からず頭が混乱した。


 確かに自分がついさっき死んだ記憶があったからだ。






 俺は今いる部屋を見渡した。



 ふとカレンダーが目に入った。





「2166年12月25日の木曜日」 




「12月25日・・・今日は俺の誕生日か・・・・

 って、いやいや、2166年!?

 こ、これは一体・・・・・どうなってるんだ?!」








 俺は焦って部屋を飛び出た。


 そこは、ごく普通な民家の廊下だった。




 右手にあった階段を降り、1階へ静かに降りていく。





 正面のドアはリビングのようだった。



 知らない女性と男性が楽しく話している。



 何を喋ってるのか分からなかった。



 英語のようなアクセントだった。





 避けるように左へ曲がると、そこは洗面所だった。




 そして、ふと鏡に映った自分の姿を見る。






 俺は自分の目を疑った・・・・・・。





 そこには、


 金髪で青い目をした、ロングヘアーの10代の白人の女の子が映っていた。








「こ、これは一体・・・・・・ 

 オレはどうなってしまったんだ!?」



 俺は、焦りまくった。


 当然だが、内心 どこかでドキドキしていた。



 そして鏡に映る"頭に付けている器具"が妙に気になり、


 俺はおもむろに"ソレ"を頭から外した。






 その瞬間、わたしは全てのことを思い出した。









 ―ここは2166年12月25日。





 技術の進歩は進み、



 ゲームはより リアルさを追求して進歩していった。





 わたしは、某ゲーム社が出した



「The world of the blue planet」(青い惑星の世界) という名の、


 流行りの人生ゲームをプレイしていたのだった。



 それは昨日、12月24日に親からクリスマスイヴのプレゼントとして貰った物だった。


「地球」という名の仮想の惑星で、他の多くのプレイヤーと交流し、共に過ごしていくゲームだ。





 プレイの仕方は、ヘルメット型の器具を頭に付け、ゲームの電源を入れる。



 ゲーム内の1年間は、現実世界の15分程度に過ぎず、



 ゲーム内で100年経っても現実世界では24時間程度である。




 ゲームを始めると、国・性別・容姿は全てランダムで赤ん坊からスタートする。



 そしてゲームを始めると本当の世界のことは全て忘れ、死ぬとゲームオーバーとなり



 本当の世界に強制的に戻され、器具を外すことで全ての記憶が戻る。





 ゲーム内でどれほど地位や名誉や財産を手に入れたかで、ゲームの総得点が決まる。



 この得点が高い順に、全世界の「TOP100」までのランキングが公開される。



 その100人は、どれも知らぬ名が無いほど、ゲーム内では教科書に載っているような


 有名人ばかりだ。








 このゲームは老若男女問わず、世界中で現在大人気で、


 世界中からオンライン通信でたくさんの人がプレイしている。



 その人気の秘密は、ゲームを始めるタイミングによって


 ゲーム内の世界が変化していく事にあるだろう。




 このゲームが発売されたのは今より54年前の、2112年の春。



 ゲーム内での100年が現実での1日なので、



 ゲーム内で言う約200万年前。



 ゲーム内では人類が誕生した時代と語られている。





 当初、全く名の知られていなかったゲーム会社ということもあり、



 自力で動物を狩り、肉を食い生活していくという



 サバイバルゲームな趣旨のゲームであった為、



 全く興味をそそらなかったのか、当初のプレイ人数は数えるほどしか居なかった。





 しかし月日が経つにつれ、家ができ、街ができ、


 まるで、この世のもう1つの世界のような不思議な空間が出来上がっていった。





 そして、このゲームは 日に日に 人気度が増していき、



 現在では全世界での全プレイ人数は約70億人と言われている。









 何度もリピートするプレイヤーも大勢居るようだが、


 私のようにくだらない人生を送ったプレイヤーには無縁だろう・・・。










 ・・・こうして私は16才の女の子として、新しい人生をスタートした。


 二度と道を踏み外さないように注意しながら。



「地球」という名の、仮想惑星での出来事は、


 きっとこれからの私の人生で大きく役立つ経験になるだろう。






 ただ1つ後悔してるのは、あの世界がただのゲームだと最初から分かっていたなら、


 もっと全力で毎日を楽しんでいたことだろう ということだった。




「あなたはゲームを、楽しんでいるだろうか?」


 END








 ・・・・その瞬間、ふと意識が戻る。




 目を開けると そこは今まで居た世界と似たような世界だった。



 俺は見知らぬ部屋のソファに寄りかかっていた。





 ピンク色の目立つ部屋。


 俺には無縁な、「いい匂い」のする部屋だった。



 俺の頭には、なぜかヘルメット型のおかしな器具が付いていた。







「―ランキング ケンガイ。」







 頭に付いている おかしな器具が喋り始める。



 おかしな器具: 「196,443ポイント。63オク2192セン806イ。」




 俺: 「・・・・・・・・・は?」




 おかしな器具: 「モウ1ド プレイスルニハ サイテイ ミッカノキュウヨウ キカンヲ アケテクダサイ。」




「プツッ ――」





 それ以降、機械は喋らなくなった。


 俺はなにが身に起きてるのか訳が分からず頭が混乱した。


 確かに自分がついさっき死んだ記憶があったからだ。






 俺は今いる部屋を見渡した。



 ふとカレンダーが目に入った。





「2166年12月25日の木曜日」 




「12月25日・・・今日は俺の誕生日か・・・・

 って、いやいや、2166年!?

 こ、これは一体・・・・・どうなってるんだ?!」








 俺は焦って部屋を飛び出た。


 そこは、ごく普通な民家の廊下だった。




 右手にあった階段を降り、1階へ静かに降りていく。





 正面のドアはリビングのようだった。



 知らない女性と男性が楽しく話している。



 何を喋ってるのか分からなかった。



 英語のようなアクセントだった。





 避けるように左へ曲がると、そこは洗面所だった。




 そして、ふと鏡に映った自分の姿を見る。






 俺は自分の目を疑った・・・・・・。





 そこには、


 金髪で青い目をした、ロングヘアーの10代の白人の女の子が映っていた。








「こ、これは一体・・・・・・ 

 オレはどうなってしまったんだ!?」



 俺は、焦りまくった。


 当然だが、内心 どこかでドキドキしていた。



 そして鏡に映る"頭に付けている器具"が妙に気になり、


 俺はおもむろに"ソレ"を頭から外した。






 その瞬間、わたしは全てのことを思い出した。









 ―ここは2166年12月25日。





 技術の進歩は進み、



 ゲームはより リアルさを追求して進歩していった。





 わたしは、某ゲーム社が出した



「The world of the blue planet」(青い惑星の世界) という名の、


 流行りの人生ゲームをプレイしていたのだった。



 それは昨日、12月24日に親からクリスマスイヴのプレゼントとして貰った物だった。


「地球」という名の仮想の惑星で、他の多くのプレイヤーと交流し、共に過ごしていくゲームだ。





 プレイの仕方は、ヘルメット型の器具を頭に付け、ゲームの電源を入れる。



 ゲーム内の1年間は、現実世界の15分程度に過ぎず、



 ゲーム内で100年経っても現実世界では24時間程度である。




 ゲームを始めると、国・性別・容姿は全てランダムで赤ん坊からスタートする。



 そしてゲームを始めると現実世界のことは全て忘れ、死ぬとゲームオーバーとなり



 現実世界に強制的に戻され、器具を外すことで全ての記憶が戻る。





 ゲーム内でどれほど地位や名誉や財産を手に入れたかで、ゲームの総得点が決まる。



 この得点が高い順に、全世界の「TOP100」までのランキングが公開される。



 その100人は、どれも知らぬ名が無いほど、ゲーム内では教科書に載っているような


 有名人ばかりだ。








 このゲームは老若男女問わず、世界中で現在大人気で、


 世界中からオンライン通信でたくさんの人がプレイしている。



 その人気の秘密は、ゲームを始めるタイミングによって


 ゲーム内の世界が変化していく事にあるだろう。




 このゲームが発売されたのは今より54年前の、2112年の春。



 ゲーム内での100年が現実での1日なので、



 ゲーム内で言う約200万年前。



 ゲーム内では人類が誕生した時代と語られている。





 当初、全く名の知られていなかったゲーム会社ということもあり、



 自力で動物を狩り、肉を食い生活していくという



 サバイバルゲームな趣旨のゲームであった為、



 全く興味をそそらなかったのか、当初のプレイ人数は数えるほどしか居なかった。





 しかし月日が経つにつれ、家ができ、街ができ、


 まるで、この世のもう1つの世界のような不思議な空間が出来上がっていった。





 そして、このゲームは 日に日に 人気度が増していき、



 現在では全世界での全プレイ人数は約70億人と言われている。









 何度もリピートするプレイヤーも大勢居るようだが、


 私のようにくだらない人生を送ったプレイヤーには無縁だろう・・・。










 ・・・こうして私は16才の女の子として、新しい人生をスタートした。


 二度と道を踏み外さないように注意しながら。



「地球」という名の、仮想惑星での出来事は、


 きっとこれからの私の人生で大きく役立つ経験になるだろう。






 ただ1つ後悔してるのは、あの世界がただのゲームだと最初から分かっていたなら、


 もっと全力で毎日を楽しんでいたことだろう ということだった。




「あなたはゲームを、楽しんでいるだろうか?」


 END

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