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幕間

今回はかなり短いです。


ps新作をあげてみました。『異能を使わない異能者』も大概ですが、新作はそれ以上に中二病全開で送ってます(送ります)。良ければそちらも読んで頂けると幸いです


新作URL http://ncode.syosetu.com/n6887di/

才華の暴走を招いた深夜。空は黒いカーペットを敷いた様な生憎の曇り空だった。

 だが男にとってはそんなのはくだらない事で、強いて何かを思ったというのなら光属性の術式の効力が落ちるだろうな、くらいだ。

 場所は九十九市内の外れ、陥落街との境界線当たりだ。ここは市内の人間が足を踏み込まない様に、古びた建築物はあえてそのままに、針葉樹林が隙間を埋めるかたちで生えている。

 人の気配は皆無。

 そこには今日、久しぶりの人影が二つ這っていた。

「どうだった?」

「いやいや『九十九の女王』や他の若いのが暴走したおかげで、周囲のオーラ状況がひどい有様……さながら嵐。そこまで苦も無く侵入は出来できた」

 クライアントからのオーダーを成功させた男は、キシシと下品な声を漏らす。その手には依頼人から受け取っていた九十九学園の図面が握られている。

「明らかに数年前の改修工事で、設計図に無い空間が生まれてやがる。ここに旦那の求めるもんがあるんだろうな」

「で、入ってみたのか?」

「残念ながら。学園周囲に張られた結界は異物を感知する程度のもんだが、あそこに展開されてるのはそんな柔いもんじゃなかった。おそらく『拒絶の棺』だろうな。何があっても中へと足を踏み込ませない。肉体も意識も、全て駄目だった。ありゃ、相当の代物だわ」

「『拒絶の棺』か……あそこの学園長なら平然とやってのけるだろうな。さすが、解樹の一族きっての鬼才か……」

 暗がりに浮かぶのはRPGでラスボス前のプレイヤーといったところか。レベル上げや装備、アイテムの準備、その他もろもろの面倒くさい作業とあと一歩で終わる喜び。

 静かな笑みを湛えて旦那と呼ばれた男は、拳を強く握りしめた。




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