第4章86話:大盾
3発。
4発。
5発。
連続でユーゴーに攻撃が入る。
「くっ!!」
ユーゴーがいったん体制を立て直そうとして後ろに下がる。
だがそれを読んだように、俺は距離を詰めてハンマーを浴びせる。
「ぐはぁっ!?」
ハンマーでユーゴーの鎧をぶん殴る。
殴り続ける。
ワンチャン、このまま行けるかと思った。
しかし。
(ちっ……俺のほうが保たねえか)
ギガントロスハンマーを振り続けたことで、腕の筋肉が限界だ。
さすがにいったん腕を休ませないと、精彩を欠き始めるだろう。
「……ッ」
最後に俺は、ユーゴーを派手に殴りつけてから、いったん後ろに下がった。
殴られまくったユーゴーは、膝をつく。
「はぁ……はぁ……はぁ……ふう……」
と俺は深呼吸をした。
ユーゴーはゆっくりと起き上がる。
「見事だ」
とユーゴーは賞賛してきた。
「ワタシをここまで打ちのめした者は久しぶりだ。誇るがいい、ルーカーよ」
「……」
「その強さに敬意を表して――――ワタシの真骨頂を見せてやろう!」
ユーゴーが宣言する。
ユーゴーは持っていた大剣を地面に突き刺した。
代わりに、アイテムバッグから新しい武器を取り出す。
それは―――――大盾。
1メートル以上もサイズのある巨大な盾だ。
バテュロイシールド。
極めて高い防御力と強靭性を誇る、強力な大盾である。
(やっと第二形態か)
ゲームでいうと、大盾を出したユーゴーは、第二形態だと解釈されている。
逆に大剣のユーゴーは第一形態……ただの前座だったというわけだ。
ここからが真のユーゴー戦。
「このバテュロイシールドこそが、ワタシの持つ最強の盾でもあり、最強の武器だ」
「デカい剣の次はデカい盾か。大型武器が好きなのか」
「いいや、そういうわけではない。単に攻撃範囲と防御範囲が広いため、使い勝手が良いというだけだ」
とユーゴーは答えて、大盾を構える。
正直、大盾を持ったユーゴーとは、実力差がかなり大きい。
(だが……ギガントロスハンマーならいける)
ギガントロスハンマーの『グラムバースト』ならば大盾を破壊できる。
勝ち筋はある。
タイミングとしては、ユーゴーが『シールドバッシュ』を使ってきたときに、こちらがグラムバーストを当てることだ。
逆にいうとシールドバッシュを出してくるまでは、しばらく打ち合いになる。
その打ち合いを耐えられるかが、勝負の分かれ目となるだろう。




