第4章80話:ギルマス戦
「こいつに何を話しても無駄だ。……ラミアリス、ゴルソに切り替えろ」
「……!! 了解」
ラミアリスがシェルスネークの毒弓を片付ける。
代わりに、ゴールドソードを取り出した。
アランドールが笑いながら言った。
「弓使いの剣術など恐るるに足りん。しかもゴールドソードなんて、ちんけな武器ではな!」
「この剣を知ってるの?」
「もちろんだ。俺は刀剣マニアだからな。そっちの男が持つ剣は知らんが」
アランドールがザファトロスの剣を見つめた。
「ただ……どうせそちらの剣も、ゴールドソードと大差ない剣なのだろう。俺のアヴァロンソードには対抗できん!!」
アランドールが、大剣を見せびらかすように振り回す。
アヴァロンソード。
確かにゴールドソードや、ザファトロスの剣よりも強い。
しかしアヴァロンソードは強化しにくい。
強化に必要となるのは【紫強化石】という鉱石だが、これがなかなか手に入りにくいのだ。
アヴァロンソードは無強化でも強いから、使い物にならないわけではないが……
ゴルソやザファトロスを強化したほうが強い。
「それはどうかな」
と俺はつぶやいた。
するとアランドールが言った。
「ならば、試してみるがいい。この剣と、俺の力をな!」
アランドールが大剣を構える。
そして斬りかかってきた。
最初にアランドールが向かったのは、俺ではなく、ラミアリスのほうであった。
「ハァッ!!」
アランドールが袈裟斬りの一撃を、ラミアリスへ放つ。
しかしラミアリスはアランドールの剣に、しっかりと反応し、ゴールドソードの斬撃をぶち当てる。
ガキィンッ!!
アヴァロンソードとゴールドソードが衝突し、凄まじい轟音と風圧が発生する。
一瞬、つばぜりあいの状態となった……が。
「!!?」
ラミアリスのゴールドソードが、アヴァロンソードを跳ね返した。
アランドールがたたらを踏んで、よろめく。
「ば、馬鹿なッ!? 俺の攻撃が弾き返されるだと!?」
見下していたゴールドソードに、アヴァロンソードが押し負けたことが、信じられないようだ。
俺は告げた。
「ゴールドソードは強化を重ねれば、通常の剣を強化するより、遥かに強くなる」
そして煽るように嘲笑った。
「刀剣マニアのくせに、そんなことも知らなかったのか?」
「くっ……!! ぬかせェッ!!」
アランドールが怒りをあらわにしながら、今度は俺に斬りかかってくる。
しかし、俺はザファトロスの剣で、アランドールの攻撃を楽々と受ける。
「くっ!!」
歯噛みするアランドール。
そこにラミアリスが切りかかった。
「ハァッ!!」
すくい上げる斬撃。
アランドールの右肩口を薄く切り裂く。
「くそ……ッ!」
重傷というわけではないが、斬られたことに強い屈辱を感じているようだった。
「ルーカーめが!! 俺に傷を負わせるとは……!!」
アランドールが歯ぎしりしている。




