表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無能力だからと追放されたオッサン、ゲーム知識で全ての敵をねじ伏せる  作者: てるゆーぬ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

79/97

第4章79話:冒険者たち


<ロッシュ視点>


ザンドールの撃破後。


俺とラミアリスは、冒険者たちを殺しまわっていた。


俺が剣で冒険者を斬り殺す。


ラミアリスが毒弓で狙撃する。


冒険者たちは悲鳴を上げた。


「ぐああっ!?」


「毒が……だ、誰か、助け……」


「こ、こいつら、強い!?」


「マジでルーカーかよ!?」


一方的に虐殺する。


現在の俺たちのステータスならば、力だけでねじ伏せられる。


あらかた殺したあと、ラミアリスがひと息ついた。


「ふう……だいぶったわね」


汗をぬぐうラミアリス。


彼女は尋ねてきた。


「でも毒矢は貴重なんでしょ? 冒険者なんかに使っちゃって、よかったの?」


「冒険者といっても、こいつらはそこそこランクが高い。コーレの街の精鋭たちだ」


俺が一人で、ギルドのロビーにいた冒険者たちを叩きのめしたからな。


生半可な冒険者では、俺に対抗できないと思ったのだろう。


冒険者ギルドにいる上位ランクの冒険者たちを動員してきている。


つまりベテラン冒険者たちだ。


油断すれば、こちらも殺されかねないので、毒矢を使用することにいなはない。


まあ毒矢が貴重なのは事実ではあるが。


「最悪、毒矢がなくなるようなことがあれば、またシェルスネークを狩りにいけばいいさ」


同じ場所に、同じアイテムを収集しにいくのは愚策ぐさくだ。


RTA的に非効率だし、何より俺の美学に反する。


しかし一度きりで死んでしまう異世界だからな。


無理をするのが一番禁物だ。


必要に迫られたら方針を変える柔軟性も持つべきだろう。


「でも、もうほとんど冒険者はいないわ。あらかた殺せたはず――――」


とラミアリスがつぶやいた、その直後。


横の茂みから、大柄の剣士が躍り出てきた。


大剣を振りぬいてくる。


「ドラァッ!!」


ブォンッ!! と剛風ごうふうを巻き起こしながら、上段の剣が俺に迫ってくる。


ソレを俺は、横にステップを踏んで回避した。


俺がさきほどまでいた位置に、大剣が突き刺さり、地面が砕かれ陥没かんぼつする。


「ちっ……避けられたか」


陥没した地面から大剣を引き抜いたのは――――ギルマス。


身長192センチ、筋骨隆々というゴリラのような男だ。


赤髪。


黄色い瞳。


赤いヒゲがもじゃもじゃしている。


ラミアリスが静かに尋ねてきた。


「こいつは……?」


「ギルマスだ」


「!!」


俺の返答に、ラミアリスが目を見開いた。


「俺の顔を知っているようだな? 会った覚えはないはずだが」


とギルマスは言った。


「一応名乗っておこう。俺はコーレの冒険者ギルドで、ギルドマスターをつとめているアランドールだ」


とギルマス――――アランドールが自己紹介をする。


さらにアランドールは告げた。


「報告を聞いたときは驚いたぞ。まさかルーカーごときが、うちの冒険者ギルドを襲撃し、ロビーをめちゃくちゃにしてくれるとは」


「別に襲撃したわけではない。ロビーにいた冒険者どもが突っかかってきたから、ぶちのめしただけだ」


「ははははは! きのいいルーカーだな! ……しかし受付嬢にまで手を挙げるのは、いささか行き過ぎというものではないかね?」


アランドールが責めるように言ってくる。


俺は肩をすくめた。


「行き過ぎというなら、貴族や庶民がルーカーに対してやっていることは、行き過ぎではないのか? ルーカーは、ほとんど家畜や奴隷のような扱いを受けている。ひどいと思わないか?」


「うん? ルーカーに対する仕打しうちに、行き過ぎたことなどないだろう? 何を言っているんだお前は?」


とアランドールは怪訝けげんそうな顔で言ってきた。


「ルーカーが殴られたり、家畜のような扱いを受けるのは当たり前のことだ。お前はブタを殺すなと言うつもりか? 牛からミルクをしぼるのはひどいことか? 馬をムチで叩いて走らせるのは、当然のことだろう?」


「それと人間を同列に扱うなって話をしてるんでしょうが。馬鹿じゃないの」


とラミアリスが苛立いらだち混じりに言った。


するとアランドールは笑った。


「ははははは! なんだお前たち、自分を『人間』だと思っているのか?」


さらにアランドールは言ってきた。


「うぬぼれるなよ? ルーカーなど、人間未満の存在だ。人と同じ言語を話し、人と同じ姿をしているだけで、本質的に人間ではない。それをお前たちがわかっていないなら、話がかみ合わないわけだ」


別に珍しくもない、以前にも聞いたようなセリフである。


ただ……


アランドールは俺たちを馬鹿にしているニュアンスもあるが、それ以上に、本気でルーカ―を人間扱にんげんあつかいしていないふしがある。


普通の異世界人いせかいじんは、ルーカーを下等市民かとうしみんぐらいに思っても、一応人間なので、本当の意味で獣と同列だと認識するのは難しい。


しかしアランドールは、ルーカーをナチュラルに人間未満にんげんみまんの存在だと認識しているようだ。


道端みちばたの石を蹴り飛ばして、何が悪いんですか?』と本気で思うようなレベルで、悪意なく、無邪気むじゃきにルーカ―を迫害している目である。


「"本物"だな」


と俺はつぶやいた。


アランドールは正真正銘しょうしんしょうめいのルーカー迫害主義者はくがいしゅぎしゃ


まともな議論や対話は不可能である。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
作者は他にもいくつか作品を書いております!

以下は恋愛ざまぁ系の短編小説です。よろしければこちらもお読みください↓

追放聖女、復讐する

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ