第4章71話:冒険者ギルド2
俺は無視して、会話を続ける。
「俺たちは戦力になる。冒険者として確かな貢献をしてみせる。だから、頼む。受け入れてほしい」
と俺は受付嬢に頭を下げた。
受付嬢はため息をついてから、冷たく告げた。
「再度申し上げますが、ルーカーの冒険者登録はできかねます。お引取りください」
「そこをなんとか!」
と俺は食い下がった。
すると、冒険者たちが冷ややかな言葉を投げかけてくる。
「しつこいんだよゴミ」
「そうよ。出て行きなさいよ」
「つーか、取り押さえたほうがいいんじゃねえの?」
「だな」
「おい、誰かこいつらを殴って制圧しろ!」
「俺がやるぜ」
大柄の熊みたいな男が近づいてきた。
背中に斧を背負っている。
こいつの名前は知っている。
ロムドだ。
ロムドが、俺の胸倉をつかんできた。
「冒険者になれるわけねえだろ、クソルーカーが!!」
そして彼は、俺の頬をぶん殴ってきた。
防ごうと思えば防げた攻撃だが、俺はあえて食らうことにする。
「がっ!!?」
俺は吹っ飛んで、床に倒れる。
口元をぬぐいながら、俺はゆっくりと立ち上がる。
「やりやがったな……」
そして俺は宣言した。
「許さねえ。お前ら全員、叩き潰してやる!!」
すると、周囲が一瞬ぽかんとする。
次の瞬間。
「「「あはははははははははははは!!」」」
爆笑が巻き起こった。
その場にいた全員が俺のセリフを嘲笑する。
「叩き潰すだぁ? どの口が言ってんだよ、最底辺の雑魚がよぉ!!」
「こんなルーカー、はじめてみたわ!」
「弱いくせにイキりすぎだろ。ダッセー!」
冒険者ギルドのロビーに罵倒と嘲笑が蔓延する。
俺をさきほど殴り飛ばしたロムドが言った。
「身の程をわきまえろよ、ルーカーがよォ」
ロムドはこちらを見下しながら、告げた。
「弱いやつは這いつくばってればいいんだよ!!!」
そしてふたたび拳を突き出してくる。
だが、今度はわざと食らってやったりはしない。
俺はその拳を受け止めた。
ロムドが目を見開く。
俺は言った。
「『弱いやつは這いつくばっていればいい』……か。なら、お前が這いつくばれ」
そして。
俺は反撃のパンチを繰り出す。
その一撃がロムドのみぞおちに突き刺さった。
「がっ!!?」
ロムドが膝をつく。
その顔面を、俺は回し蹴りで蹴り飛ばした。
「ぐぁがっ!?」
ロムドが吹っ飛んで、近くにあったテーブルに激突する。
辺りがしんと静まり返った。
誰もが、信じられない光景を見たような顔で、ぽかんとしている。




