表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無能力だからと追放されたオッサン、ゲーム知識で全ての敵をねじ伏せる  作者: てるゆーぬ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/75

第2章42話:襲撃2


そして最後に兵士長。


「貴様!!」


兵士長が斬りかかってくる。


さすがに兵士長だけあって、威力やスピードが他の兵士とは違う。


だが、俺はこの兵士長の攻撃はゲームで何度も経験している。


この程度の攻撃は、目をつむっていても見切れる。


「ふっ!!」


「なっ!?」


兵士長の攻撃を避けつつ、カウンターの一撃を放つ。


その斬撃が兵士長を斜めに切り裂く。


「があぁッ!!??」


絶叫する兵士長。


俺はトドメの一撃を放ち、兵士長の首をね飛ばした。


これで兵士たちは全滅である。


「ふう……」


と、ひとつ深呼吸をする。


そのとき。


横合よこあいから鋭い殺気を感じた。


視線を向けると、一人の男がロングソードを振りかぶっていた。


片刃かたはのロングソードだ。


そりがついており、どことなく太刀たちを思わせる造型である。


そのロングソードを斜めに振り下ろしてくる。


俺は素早くバックステップをして、ロングソードの凶刃きょうじんから逃れる。


「いきなり危ないじゃないか」


と俺は距離を取りつつ言った。


その男――――ラッガルは、血に染まった周囲の惨状さんじょうを見回しながら、告げる。


「よくもやってくれたな? まさか兵士たちを全滅させるとは……手痛ていたみつかれたものだ」


いまいましそうにラッガルが言ってから、俺をにらんでくる。


「貴様……ルーカーか。ひょっとしてロッシュという名前だったりしないか?」


「……そうだ」


と俺は肯定した。


「くくく。そうか! 探す手間が省けたな!」


「俺のことは知っているようだな」


「ああ。なにしろ俺はルーカー集落の監視長だからな。お前が逃亡したことは報告で聞いている。ただ……逃げ出したのは二人のはずだ。ラミアリスという女はどうした?」


「ラミアリスは……死んだ」


と俺は嘘をついた。


実際はラミアリスは、近くの雑木林ぞうきばやしひそんでいる。


しかしラミアリスの存在を察知させないため、とっくに死んだことにする。


「ほう?」


「森を捜索そうさくしにきた衛兵に殺されたんだ。あの衛兵どもはお前の部下なんじゃないか?」


「そうだな。俺の配下にいる衛兵だろう。くくく……まあ、死んだものはどうしようもない」


笑ってから、ラッガルは告げた。


「お前ひとりでも戻ってきたことを喜ぶとしよう」


「喜ぶだと? 嬉しいのか?」


「ああ嬉しいとも! 消耗品であるルーカーはいくらあっても足りないからな!」


ラッガルはルーカー集落の監視長。


劣悪なルーカー集落を構築した張本人だ。


ルーカーのことなど、同じ人間だと思っていない。


ラッガルは言った。


「だが……なぜ俺を襲いに来たのか。それだけは聞いておきたい」


「さあな」


と俺はとぼけた。


さらに挑発的に告げる。


「知りたければ、俺を叩きのめしてみろ。できないと思うがな」


「……」


ラッガルは目を細める。


「多少はデキるルーカーなのは認めるが……うぬぼれるなよ。貴様ごとき、俺の敵ではないぞ」


さらにラッガルは告げた。


「俺に楯突たてついたことを、思い知らせてやろう!」


ラッガルが戦意をにじませて、ロングソードを構える。


俺も剣を構えた。


両者、にらみ合う。


一瞬の静寂せいじゃく


そして。


「ハァアアッ!!」


とラッガルが斬りかかってきた。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
作者は他にもいくつか作品を書いております!

以下は恋愛ざまぁ系の短編小説です。よろしければこちらもお読みください↓

追放聖女、復讐する

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ