表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無能力だからと追放されたオッサン、ゲーム知識で全ての敵をねじ伏せる  作者: てるゆーぬ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/65

第1章13話:弓集めと別視点

用が済んだので【クラゲいし小遺跡こいせき】をあとにする。


続いて俺が訪れたのは、ゴブリンの縄張なわばりである。


ゴブリンがたくさん生息しているスポットだ。


ここに訪れた理由としては、ゴブリンアーチャーという魔物を倒すためである。


ゴブリンアーチャーは弓を持ったゴブリンしゅ


倒すことで【ゴブリンの小弓しょうきゅう】と【ゴブリンの小矢しょうや】を入手することができる。


もちろんゲーム知識である。


(ルーカーはここで弓を入手するかどうかで、難易度が段違だんちがいに変わるんだよな)


大きな岩石が横たわる場所に、ゴブリンアーチャーが2体いる。


俺はしげみから様子をうかがう。


――――今だ。


斧を持った俺は茂みから飛び出す。


「ぐぎゃっ!!?」


まず一匹目いっぴきめを即座に殺す。


すると、もう一匹のゴブリンアーチャーは、ビビって逃げ始める。


その背中に、俺は斧をぶん投げた。


逃げていくゴブリンアーチャーの後頭部こうとうぶに、見事、斧が突き刺さる。


倒したゴブリンアーチャーから、弓と矢を回収する。


2体倒したので、弓は2ちょうゲット。


矢は1体あたり4本ずつ持っているので、2体で8本の矢をゲットできた。


「あなたの知識って……本当に恐ろしいわね。まさかここで弓が手に入るなんて」


とラミアリスが驚愕していた。


「そういえば、あんたは弓を使えるのか?」


「一応、兵士見習へいしみならいのときに練習したから。……まあでも、そこまで射撃能力しゃげきのうりょくに期待しないでほしいけど」


「十分だ。使い方は難しくないから、持っておけ」


と俺は弓と矢をラミアリスにも渡した。


これらの弓は、もちろん、このあと衛兵と戦うときに用いる。


衛兵は、俺たちが弓を入手したことを知らない。


だから有効な不意打ちになるだろう。





しばらくゴブリンアーチャーを狩る。


ついでにフラウにゴブリンどもを狩らせて、レベリングもおこなっておく。





<衛兵視点>


シフォンド森林の前。


ロッシュとラミアリスの捜索をおこなうため、衛兵たちが集まっていた。


総勢そうぜい12人である。


「では、これより、逃亡したルーカー2人の捜索そうさくをおこなう」


衛兵隊長えいへいたいちょうが主張した。


深い緑色の髪をした男性の隊長である。


瞳の色は赤色。


身長は175センチほど。


ロングソードを腰にたずさえている。


服装は、他の衛兵よりも少しだけ重厚な鎧に身を包んでいる。


衛兵隊長だけが着る鎧である。


するとチャラついた茶髪の男性が言った。


「それにしても、12人で捜索かよ。たかが2人のルーカーを探すのに、大げさすぎじゃね?」


このチャラついた衛兵の名前はクレオンである。


身長は167センチほど。


瞳の色は黄色。


まるでおおかみのごとき雰囲気を持っており、八重歯やえばが特徴的だ。


衛兵隊長が答える。


「ルーカーは、いくらでも使い道があるからな。どんなことをしても許される存在ってのは、貴重なんだよ」


ルーカーは殺してもいい存在だ。


つまりルーカーに対して、何をしたとしても、罪は免除されるということ。


そういう人間の使い道はいくらでもある。


たとえば、落盤らくばんの危険がある炭鉱たんこうで働かせたり……


たとえば、人が立ち入れるかわからない危険地帯きけんちたいに調査にいかせたり……


たとえば、人間を材料にして行使する大魔法だいまほうを使うときにルーカーを用いたり……


クレオンが告げた。


「ははは。ほんとにマジで、無能力者むのうりょくしゃに生まれなくて良かったぜ。ルーカーになんてなっちまったら、死んだほうがマシな人生しか残されていねえんだからよ」


世の中には、どうあっても貧乏くじを引かされる存在がいる。


それを安全地帯あんぜんちたいから笑うぶんにはいい。


しかし自分はそうなりたくないというのが、全員に共通する意識であった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
作者は他にもいくつか作品を書いております!

以下は恋愛ざまぁ系の短編小説です。よろしければこちらもお読みください↓

追放聖女、復讐する

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ