表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転移者魔王の珍英記〜俺は名前のせいで魔王と勘違いされたので、能力を駆使して本当の魔王になってやるぜ!!『魔王さま〜流石ですわぁ♡』〜   作者: みけ猫 ミイミ
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/54

検証と疑問と指示と

真生はオルクの遺体をみて疑問に思い……。

 あれから真生はライゼアとナシェルとアクスファハンと共にオルクの部屋へ来ていた。


 部屋の中では現在、難しい顔で真生がオルクの生死を確認している。

 その様子をダランカル、ライゼア、ナシェル、アクスファハンがみていた。

 未だにトールシギは魂が抜けたようになっていて身を震わしている。


 真生はオルクの生死を確認したあと首を横に振った。


(既に死んでいる。腹を一撃で……って、それも……刃物とかじゃない。手だけで死に至るほどの攻撃ってできるものなのか?

 いや……できたとしてもトールシギに付着している血痕の量。それに手だけって云うのも変だ。普通なら手以外にも血が付いているはず)


 考えても分からず真生は困惑している。


「何か分かったのですう?」

「いや、どうも分からない」

「殺したのは、トールシギじゃないのですか? 動機は十分にあるように思いますが」


 そうアクスファハンに言われ真生は首を横に振った。


「パッと見だと、そう思うかもな」

「そうだな……確かに魔王さまの言うように、オレもトールシギが犯人じゃねえように思う」

「なぜそう思うのじゃ?」


 どうしても理解できずナシェルはそう問いかける。


「先ず……手で攻撃したなら、それ以外にも血が付いているはずだ。他の方法だったとしても同じだろう」


 そう言いながらトールシギへ視線を向けた。


「それにトールシギがやったなら何時までも、こんな所に居ないし放心状態になんてなっていない」

「言われてみれば確かに、その通りですう」

「ですが……そうだとして誰が、どのようにしてオルクを殺害したのでしょうか?」


 そう問われ真生は天井をみつめ思考を巡らせる。


「…………俺はこの世界……いや、この国のことを知らない。ましてや、この城に誰が居るのかも把握していないからな」


 そう言いながら真生は無作為に一点をみつめ思考を巡らせていた。


「それに、オルクを殺害した犯人が……どんな方法を使ったのかも分からない」


 そう真生は言うとオルクへ視線を向ける。


「遠距離だったのか? 近距離だったのか? 遠隔操作での攻撃だったのか? どうなのか……犯人を突き止めるのは困難だ」

「魔王さま……それじゃ、どうするんだ? 有耶無耶にもできるが……」

「そのつもりはない。只この件は長期戦になるだろうな。それに、これが魔王の座を狙ってのことなら……俺を狙って向こうから顔を出すはずだ」


 それを聞きダランカル、ライゼア、ナシェル、アクスファハンは頷いた。


「それではトールシギのことを、どうなされるのでしょう?」


 そうアクスファハンに言われ真生は考えたあとダランカルの方へ視線を向ける。


「ダランカル……暫くトールシギを、お前の部屋に置き監視してくれ」

「それは構わねえが、このことを……みんなに伝えるのか?」

「いや、このことは口外するな。それと、ここには監視用の魔道具を設置してくれ。あとは……オルクの遺体をどうするかだ」


 そう思い真生は、どうしたらいいのかと悩んだ。


「ウチの能力で消して運ぶといいのじゃ」

「あー!! その方法があったな。それで何処に運ぶ?」

「墓地でしょうか? それか凍らせて何処かに保管するかになりますが」


 そうアクスファハンは言いオルクをみたあと真生の方へ顔を向ける。


「墓地に入れるのが普通だろう。だが……なるべく悟られたくない。そうなると冷凍保存しかないか」

「そうだな……それしか方法はねえでしょう。それで何処に保管しやしょう?」

「そうだな……アクスファハンの部屋は俺の寝室の隣だ。監視するのにも好都合ってことで頼めるか?」


 それを聞きアクスファハンは嬉しいのか涙を浮かべ喜んでいた。


「ああー……この私に、これほどの重要な任を与えて頂き光栄であります」


 その後、ダランカルはトールシギを抱えオルクをアクスファハンが担いだ。

 それを確認するとナシェルは、トールシギとオルクに能力を順に使った。

 するとトールシギとオルクの姿が消える。

 それを視認したダランカルは真生に一礼をしたあと自分の部屋に向かった。

 そのあとを追うようにアクスファハンは真生に一礼した後、自室へと向かい部屋をあとにする。


「ナシェル、ダランカルの方が済んだらアクスファハンの部屋へ向かってくれ。それとライゼアは、アクスファハンの監視を頼む。俺は……もう少し、ここを調べる」

「分かったのじゃ」


 そう言いナシェルはダランカルを追いかけ部屋からでる。


「アクスファハンが怪しいのですう?」

「いや、それはない。だが用心のためだ。それに、アクスファハンも狙われる可能性がないとも云えないからな」


 それを聞きアイゼアは頷きアクスファハンを追った。

 それを確認すると真生は部屋の中を歩き回る。そして何か見落としがないかと考えていたのだった。

読んで頂きありがとうございます(*^ω^*)


では次話もよろしくお願いします( ̄^ ̄)ゞ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ